したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

イベント優先スレ

17夜行集団:2011/05/24(火) 00:45:43 ID:ajFsrEio
>>16
温かい言葉、なによりも氷亜の事を思ってくれている。
優しい声、なによりも氷亜の心を落ち着かせる。
少し恥ずかしげに赤くなる顔、なによりも、愛おしい。

そしてそれら全ての露希が、波旬によって存在する露希によって下回る。
本物のロキ=イノセントよりも何倍もロキ=イノセントらしく。

氷亜は抱きしめる。何よりも愛おしい彼女よりも彼女らしいその体。
小さくも強い露希よりもちいさく強い彼女を。
強く抱きしめる、そして胸には大きな風穴があいた。

「露希よりも露希らしい・・・
 いつものも、だ・・・痛いよ・・・痛い・・・痛いよ・・・」

貫かれた彼の顔は、愛した者に罵られ貫かれた雪花の絶望とは違っていた。
笑っていた。笑っていた。
そしてその氷亜の愛した露希よりも露希らしい波旬の露希のその手を堅く握っていた。

「波旬・・・君はバカだ・・・。
 だって露希は・・・露希×1で露希だよ・・・。
 下でもない上でもない、近似値もない、最大値もない、露希で露希なんだよ」

理解した。だから彼はこの手を絶対に離さない。
いくら波旬が振り払っても、彼はまた見えもしない速度で握り返す。
そして、知ってしまったのだ。太陽は西から昇ったのだ、空が落ちたのだ、露希が、死んだのだ。

「え?あ、あれ?・・・・あれ?
 じゃ、じゃあ露希は・・・露希は・・・?
 そういう・・・イヤイヤあり得な・・・あれ・・・どういう・・・いやだ・・・。
 違うよ露希は死なな・・・どこに?・・・嫌だ・・・だって露希は生き続け・・・だってそこにも・・・。
 待てよ僕!!・・・いやだ!!・・・認めるな・・・嫌だ・・・認めるな・・・認めるなってナニヲ?
 嫌だ・・・露希・・・いやだ・・・死・・・いやだ・・・僕は・・・・だって・・。
 露希が今・・・・今そこに・・・いやだ・・・いやだ・・・!いやだ・・・露希!!」




 

「いやだぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

しかし氷亜が笑っていられたのは少しの間だけ。
そこからはこの空間に彼の悲鳴が響き渡るだけであった。
嘆く彼の体から異様なほどの冷気がほとばしる。それは波旬が上にいっても、
一緒により速く凍るだけなのだから。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板