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104
:
織理陽狐
:2011/06/13(月) 00:09:39 ID:/AfNAO.Q
>>103
「この焔は儂そのもの」
その身を削り、魂を糧に、命を燃やす金色の焔。
美しく輝くそれは、まさしく命の輝きだった。
白く浮かび上がる着物も、瞬く黄金炎に染まっている。
ぐちゃぐちゃの短髪が揺れる。
身を包む炎と同じ色をした瞳には、真っ直ぐに向かってくる、紫炎の姿が映っていた。
それを避けるわけでもなく、跳ね返すわけでもなく、
織理陽狐は、凛とした出で立ちで、彼女を舞った。
目前に迫る窮寄。
槍のように突き立てられる、紫炎を灯したキャンドル。
新たな、不幸せな狐を迎え入れる準備のように。
それは、金色の炎を貫いた。
「生まれ変わりなどしない。儂は、願いを叶える狐――織理陽狐じゃ!!」
《お誕生日をもう一度-リバース・デイ-か、面白い》
――……ごおっ。
まるで、刻が止まったかのような空間に、炎が燃える音だけが途絶えない。
激しく燃え上がる金色の炎の真ん中を、
全てを逆転させる紫炎の蝋燭が貫いていた。
織理陽狐は、無言のまま。
けれどその時、彼の腕が動いた。
炎が揺らめくように、いや、実際揺らめいて。
燃焼を続け、指先は原型を留めていないほど炎に飲まれつつある、織理陽狐の腕が、
窮寄のキャンドルを、そっと包み込んだ。
「……――幸せになろう、窮寄」
額に浮かぶはず脂汗も、炎と化した今では見ることができない。
表情だってどこかぼんやりとしている。
けれどその言葉に、嘘偽りはなに一つない。
織理陽狐の魂が語る、心の底からの言葉。
「儂が、望むほど、お前は拒否するかもしれぬ。じゃが、それでも儂は、」
「共に、幸せでありたい……」
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