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イベント優先スレ

103窮奇:2011/06/12(日) 23:28:37 ID:9sTbjS2w
>>102

「あくまでそんなこと言うのか・・・うん『良い』よ。分かった、認めるよ」

 ヤレヤレという風に、ただ肩をすくめる。
 三日月状に歪んだあの目だが、それでも織理陽狐を見つめていた。

「キミは優しいね・・・だからこそ不幸せにしたいよ」

 織理陽狐の妖気の変貌に、キャンドルの焔はグルグルと廻り始める。
 陰は転じ、陽へと昇華し。陽は転じ、陰へと堕落する。
 その動きは陰陽の交じり合うあの勾玉に似ていた。

「願いも想いもステキだね。だからキミさえ変われば、沢山の鬱陶しい幸せ者達を不幸せに出来そうだ」

「織理陽狐くん、私はキミを誰よりも不幸せにしたいよ。
 優しくて、暖かくて、誰かの為に世界にすら挑もうとする・・・誰よりも幸せになるべきキミをね」

 キャンドルをクルリと持ち直し、槍のように携える。
 織理陽狐、その名前はきっと想いの力で願いをかなえる2つの星に由来しているのだろう。
 どこまでも自分とは真逆だとしみじみ思う。

「それでも勝つのは私だよ、お誕生日をもう一度- リバース・デイ - は
 心や定義じゃなくて・・・。魂の在り方そのものを逆転させる力だからねぇ」

 かつて四凶と呼ばれた怪物達が守り神として祭られるように、魂や存在は案外簡単に反転する。
 四魂の荒魂、和魂、幸魂、奇魂が・・・曲玉である争魂、悪魂、逆魂、狂魂となってしまうように。
 それはまるで、幸福と不幸のようにたやすく反転するのだ。

 そのまま真っ直ぐに駆け、振りかざした最善にして最悪の攻撃。
 煌々と燃える紫炎の反逆を容赦なく金色の光に突き立てた。

「さようなら・・・、そしてハッピーバースデー!!」


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