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クリフトとアリーナへの想いは Vol.1
645
:
従者の心主知らず 失踪の行方 9/25
:2017/11/15(水) 18:00:11 ID:2e7LBrXc
「アリーナさん……」
「だから…っ」
「………………」
「ごめんなさい…っっ」
ふるえる手をぎゅってして、わたしはいっしょうけんめい頭を下げた。
ガタッ!
いすが揺れた。ピサロがぶつかったみたい。でも私は顔を上げられなかった。
くるしい。もういやだ。いちびょうもここにいたくない…!
「じゃあ、おやすみ……」
「まて……まて……」
パタン……。
「姫さま……。よくがんばりましたね……」
「ん……」
けっきょく聞けなかった。だれがお城のみんなをさらったのか、聞けなかった……。
でも……
「もうあんなやつと話したくない……」
「……はい」
「姫さまは一番言いにくいことを誰よりも先に言ってくださいました。誰よりもがんばってくださいました。
後のことは、どうかこのクリフトにお任せください」
クリフトがそっと私の髪をなでてくれた。心地いい……。
なんだろう、いつもはこんなことしないのに。
私はクリフトを見た。クリフトも私を見てた。とっても優しい顔。優しい目。笑ってる……
クリフト……
――やっぱりいつものクリフトだ――
「ねえクリフト、いっしょに寝よ…?」
「えっ?……いえ、その、それは……」
「お願い、いっしょに寝て……」
「姫さま……」
「おねかい……」
「…………」
「おねがい、そばにいて…………」
「………………」
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