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クリフトとアリーナへの想いは Vol.1
535
:
従者の心主知らず 勇者【鬱・暴力・流血注意】 11/24
:2017/06/22(木) 14:22:28 ID:Z5vqYFE.
考えたくなかった。
お父さまが、お城のみんなが、死んで見つかったときのことなんて。
一生かけても見つからなかったときのことなんて……。
けど、時がたっていけばいくほどどうしても考えてしまうの。
もしかしたらお父さまも、大臣も、神父さまも、侍女も、料理のおばさんも、兵士たちも、みんな……
いやだ!考えたくない!!
「クリフトー……」
「はい、姫さま」
「いっしょに寝て……」
「………………」
「はい、姫さま」
クリフトは少し間を置いたけど私を見て返事してくれた。
ブランカに着いてすぐ宿屋へ。
顔を洗ったり手足をふいたりする元気はもうなくて、私はまっすぐお部屋に向かった。
クリフトも静かについてくる。
そのままクリフトをお部屋に招いた。クリフトは胸に手を置いて頭を下げたあとお部屋に入ってくれた。
わたし今、どれだけめちゃくちゃな顔してるんだろう。
気になったけど手と顔を軽くふいただけで終わりにしちゃった。
クリフトがいるからかな、なんか安心してるみたい。
「……」
「…………」
あ、クリフトがかけてくれたスヌード外さなくちゃ。
「これ、ありがとう」
スヌードをクリフトに返そうと思ったけどこれから寝るんだからクリフトも脱ぐだけよね。
私はスヌードを棚の上に置いた。パジャマのしわをととのえてクリフトに声をかける。
「クリフトも脱いで」
「…………」
クリフトは立ったまま動かない。
「クリフト?」
「……姫さま……」
「ん?」
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