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クリフトとアリーナへの想いは Vol.1
189
:
恋をしたのはあの日から 前編 4/14
:2016/05/14(土) 15:25:05 ID:rymdB1q6
クリフトは顔を下にしてねてた。ぼうしがとれてる。
「クリフト…?」
もういちどよんだけどクリフトはへんじをしない。
「クリフト…??」
「姫さまご無事ですか!?」
気がついたらまわりにたくさん人があつまってておおさわぎになってた。
「ええ……首の骨にひびが……」
「ええ、命に別状はございません。二、三日ほど安静にしていれば……」
「……はい……はい…。この度は誠に申し訳ありませんでした……」
クリフトが教会にはこばれてからあたしはずっとクリフトを見てた。
クリフトはただねむってるだけだって。そのうちおきるんだって。
だいじょうぶなんだって。
お父さまやじいにいわれていちどおへやにもどる。このあとまってるのはお説教。わかってる。
でもあたしはクリフトのことばっかかんがえてた。
おへやにもどるとちゅうとなりのおへやで侍女たちがなにかしゃべってるのがきこえてきた。
「まったく、姫さまのおてんばにも困ったものだ」
…………。
いつものこと。あたしはおてんばでいうこときかなくて、みんなにめいわくかけるわるい子。
もういいの。いわれなれてるから。
「それにしてもあのお付きの神官は何をやってたんだ。姫さまといっしょに木登りしてたっていうんだろ?」
「外出の際も兵士に何の報告もしてなかったそうですわ」
「いったい何を考えてるんだ…!」
…………。
あたしはおへやにとびこんで大声でさけんだ。
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