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クリフトとアリーナへの想いは Vol.1

160従者の心主知らず:2016/04/28(木) 09:17:05 ID:n/DILxyc
「ねえクリフトー」
「はい姫さま」
「クリフトってぼうしを外すとふんいき変わるわよね」
「え?」

私は砂漠のバザーに行った夜にクリフトと外でお話しした日のことを思い出して言った。

「こないだの砂漠の夜では男の子の秘密が聞けて楽しかったわ。
クリフトはいっつも難しいことばっか言うと思ってたから、さいしょなに言ってるのかわからなかったもの」
「ひ、姫さま…」
「ねえねえ、また外してみて」
「な、なにをおっしゃるのですかっ」
「えー」

クリフトは私から目をそらした。

「この神官帽は私が私であるための象徴です。言わば私の最後の砦なのです。
これを外されてしまったら私はまた、何を口走るか…」
「砦ってなによ。じゃあじゃあ、そこを攻めおとせばクリフトに勝てるのね?クリフトしゃがんでしゃがんで」
「そ、そんな、姫さま…っ」
「ねえしゃがんでよー」
「姫さまおやめくださいっ」
「ちょっとー」
「お願いですっ」

必死にていこうするクリフト。私はぼうしに手を伸ばすんだけどクリフトは背が高いからなかなか届かない。

「あーもうじれったいわね。えいっ」
「ああっ」

私はクリフトを押したおしてぼうしをひったくった。

「あ、あなたがそんなだからわたしがおかしくなるのですっっ」


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