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改訂版投下用スレッド

100睦(3):2003/11/04(火) 13:51
「あちゃっ!?」
 自分に呟いたその時、カミュの後頭部を鈍い衝撃が襲った。
 そのまま前方につんのめってバランスを崩し、川の中へ頭から突っ込む破目になる。
「あう〜〜〜……ドリ君ひどいよぉ……」
 ざばぁ、と顔中の穴から水を垂れ流して起き上がるカミュ。
 頭の後ろに手を回し、見事ド真ん中を直撃した矢の吸盤部分をペリッと剥がす。
 いくら鏃自体は玩具といえ、実戦で鍛えられたドリグラの矢は『重い』

「もらった!」
 この機を逃す耕一ではない。二、三度崖を蹴り飛ばして方向修正。
 さらに最後の一撃で一際強く斜面を蹴り飛ばし、一直線にカミュへと迫る。

「なんの! 目の前で獲物を奪われてなるものですか! ドリィ! グラァ! 討ち落としなさい!!!!」
「サー・イエッサー!」
 ビシッ! と黒きよが耕一を指差し、ドリグラが連弩の雨を耕一に浴びせかける。
 しかし今度の相手はカミュとは耐久力の桁が違う。
「HAHAHA! 悪いねお嬢ちゃんたち! この子は俺がもらうよ!」
 などと軽口を吐きながら迫る矢群を叩き落していく。
「くぅ! あの人強いです!」
「どうしますか黒きよさん!」
「むむむむむむむむむむ……」
 困惑する三人を尻目に、耕一は勝利を確信する。
「MUHAHAHAHAHAHAHA! もらったぁぁぁぁーーーーーーーー!!!!」

「くっ!」
 川底に倒れたまま、カミュは上空から己に迫る耕一を見据える。
「ここまで……!?」
 この状況からでは、この体勢からではどうしようもない。
 飛ぶこともできない。
 立ち上がる暇もない。
 転がっても無駄だろう。


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