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ダンゲロス二次創作スレ

270仲間同志:2012/05/01(火) 03:24:07
>>269 の続き



――――――



『よいか。確かにキャラ単体にも萌えは存在する。萌えるキャラというものはいくらでも存在する。
 だが!真なる萌えを!最上の萌えを求めるならば!それはキャラとキャラとの掛け合いにこそ存在するのだ!
 それならば最も萌えるキャラ同士の掛け合いをひとつ答えろだと?愚かな!カップリングの可能性を狭めてどうする!
 カップリングとはそこに無限の可能性を秘めているからこそ!そこに無限のカップリングが存在しうるからこそ最上の萌えとなるのだ!』

堕天使の像の言葉は延々と続いていた。
ヘッドライトの明りを使い、手持ちの文庫本を取り出して読書を始めるまほろ。
そろそろ本当に蹴飛ばしてもいいんじゃないの?むしろ蹴飛ばすべきなんじゃないの?と逡巡する葦菜。
どうしたものかと所在なさげに沢山の触手であやとりめいたことをして時間を潰す姦。
唯一、夢追だけはふんふんと頷きながら像の言葉を聴いていた。

「ねぇ……そろそろ帰らない?そんな像の妄言なんて聞いててもしょうがないわよ」

とうとう痺れを切らした葦菜が夢追に声をかけた、その時であった。

『例えば!其処に目立ちたがりで行動力に溢れ、我侭気質の女の子がいたとする!
 なんだかんだと面倒見が良く、他人の世話も焼くが、自分の気持ちを素直に表現できない不器用な女の子だ!
 それだけでも萌える!だが!さらに其処へ女の子が思いを寄せる相手がいた場合を想定してみるがよい!
 頼りなげな見た目と言動、しかしいざという時には男を見せる、そんな男の子が相手だ!
 そのふたりが不器用に笑いあったりデートをしたり、ぶつかり合ったりする……萌え滾るだろう!』

「あんた何言ってんのよおおおぉぉぉーーー!!!???」

堕天使の像が随分と馴染み深い気のする喩え話を始めた。

「ちょっとどきなさい!そいつ蹴っ飛ばしてやるから!」

「え、でも私、ちょっと理解できたような」

「理解しないでいいわよこんなの!」

「埴井さん落ち着いて」

『例えば!元気の塊のような女の子と、奥手で気弱な男の子がいたとする!
 普段は元気な女の子が男の子を振り回し、どう見つくろっても仲の良い友達同士といった間柄だ!
 それが女の子のピンチに、男の子が普段は見せぬ勇気を見せつける!
 それを見守る女の子の胸に仄かな暖かい想いが芽生える!どうだ!萌えに萌えるだろう!
 真なる萌えとはキャラクターに固着するのではない!キャラとキャラの間!カップリングに真髄があるのだ!』

「……はっ!?そういえばさっきの姦崎君の活躍は胸にグッと来るものが……!」

「えっ、いや、あの、僕はそんな……」

『そうか!分かるか!』

「意気投合してるんじゃないわよっ!!!」

(話が噛み合っていないような……)

こうして、騒ぎはしばらくの間、続いたのであった。


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