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おちんちんのアルカナ

672:2007/10/19(金) 21:21:17 ID:gHe2.6To0
◆ 13

 ───全てのおちんちんに告ぐ! 敵襲!! 出撃準備せよ!


 廻っている、基地中を、狂ったように紅い光が走り廻っている。
 平常の光景と紅い光に染まった光景、それが繰り返し網膜に焼き付けられる。
 まるで闘牛の興奮を煽るかの如き演出だ。

 基地内に響き渡る足音の群れ。
 その中でも一際堂々と歩く、二人の少女の姿があった。
 
 一人は全身を黒いフードで覆い、瞳が見えず、表情すらも上手く見ることができない。
 かろうじて垂れた長く美しい金髪で、それが少女であることがわかる───『公爵』。

 もう片方は説明するまでも無い。
 基地にいるもの全てが知る、いやこの世界に居る人間なら知っている少女。
 小さな体躯にスクール水着、愛おしいパーツとはまるでアンマッチな強気の笑顔───大道寺きら。


「・・・屑どもめ。
北海道攻勢を控えた前日に奇襲を仕掛けてくるとは、良い度胸じゃないか」

「こちらとしては攻勢前で軍備が整っておりましたので、
いい時に攻めてきてくれた、とは思いますが」

「黙れ公爵。
私は先手を取られるのが大ッ嫌いなんだ」

「・・・これはこれは、差し出がましい言の葉を紡いだ口をお許し下さい」

「糞生意気な口め───後で突っ込んでやる。

・・・おい、このきら様に喧嘩売ってきた馬鹿の数はどのぐらいだ!!」


 オペレーター室のドアを蹴破るなり響いたきらの怒声に、
 オペレーターは驚きに一瞬の間を空けるも、すぐに報告を口にした。


『敵精霊個体数・・・300以上!

 ・飛行型精霊:タイプ、テンペスタス
 ・突撃型精霊:タイプ、ランゴン
・遠隔射撃型精霊:タイプ、ヴァンリーの三種が多いようです。

 海を経由した奇襲部隊に若干ディレイして精霊晶を空輸している模様。
 水晶数は10!』


「チッ・・・」


 精霊晶は強烈なエーテルの結晶体であるため、比較的遠距離からでも探知に引っかかり易い。
 水晶の位置から敵の分布を推測するのが対精霊戦のセオリーである。

 だが今回はそれを逆手に取られ、敵精霊部隊のみが海洋より浮上、先行突撃。
 不意打ちのアドバンテージで奪った領地に後出しで精霊晶を設置、
 突撃部隊のエーテルを補充しつつ、初期のアドバンテージをじわじわと拡大するように進撃する。


「してやられたというわけか・・・最も近くに設置された精霊晶の距離は」

『近いです・・・防壁より5km地点!』

「よし・・・まずそれをどうにかせんと話にならんな・・・ふむ・・・
美凰はもう出ているか」

『近─中距離用機体「聖火」を始めとした美凰部隊が防御陣を展開済みです!』

「把握した。
美凰に伝えろ───『四聖王道』。
他部隊はこれのカバーに回れ」

『はっ』

「後は現場から出す」


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