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スタンド小説スレッド3ページ

1新手のスタンド使い:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

46ブック:2004/04/15(木) 00:28
     救い無き世界
     第六十六話・迷宮組曲 〜その二〜


「…このスタンドの、能力の説明?」
 私はターバンを巻いた男に尋ねた。
「左様でございます。
 能力の説明がこの私の役目です。」
 男が丁寧な口調で返す。

「この迷宮こそがギコエル様のスタンド『プリンス・オブ・ペルシア』です。
 一度この中に取り込まれた以上、最早貴女方は通常の方法では脱出出来ません。」
 男がさらりと私達に告げた。

「ふざけんな!手前今すぐここから出しやがれ!!
 さもなきゃ瞬きする間にぶっ殺すぞゴルァ!!」
 ギコえもんが男の襟元を掴んで壁に叩きつけた。
 しかし、男は全く表情を崩さない。
「先程も申しましたように私への攻撃は無意味です。
 無駄に体力を消費するのは止めておいた方がよろしいかと。
 それに、ここから絶対に脱出出来ない訳ではありません。」
 男がギコえもんに掴まれたまま話続ける。

「だったら、その方法を教えやがれ!!」
 ギコえもんが叫ぶ。
「ですから、これからそれを説明するのですよ。
 すみませんが、そろそろ手を放してはくれませんか?」
 男がギコえもんの腕に手を置く。
 ギコえもんは、舌打ちをして苛立たしげに男を突き放した。

「それでは説明を続けましょう。
 あなた達がここから脱出する方法はただ一つ。
 この迷宮の何処かにいる本体のギコエル様を見つけ出し、倒す事です。」
 男は私達三人を前に、物怖じする事無く口を開いた。
「それが本当だっていう証拠はあるモナか!?」
 小耳モナーが聞き返す。
 私はそんな風にいきり立つ小耳モナーの肩に手を当てて諌めた。
「…多分本当よ。
 これ程の能力、何かしらの条件や弱点があって然るべきだわ。
 問答無用で脱出不可能なんて力、神でもなければ持ち得ない。」
 …とはいえ確証は無い。
 小耳モナーの言う通り、本体がここに居ない可能性だってある。
 もしそうなら私達はここでお手上げだ。

「ご理解が早くて助かります。
 ですがこの迷宮にはありあらゆる場所にトラップが仕掛けられています。
 いずれも致死性の高いもの揃いですので、探索は慎重になされるべきですな。」
 予想はしていたけど、只で済ます訳は無いという事か。

「最後にもう一つ。
 私がこの説明を終えてからきっちり一時間後に、この迷宮は崩壊します。
 それに巻き込まれれば言うまでも無くゲームオーバーですので、悪しからず。」
 そして男は私達に向かって一礼を…

「―――!!」
 私の『キングスナイト』の刃が男の体を両断した。
「念の為、あなたを倒しても本当に無駄なのかどうか、確認させて貰うわね?」
 私は胴の部分で真っ二つになって転がった男に声をかける。
「…酷い事を。」
 すると、男の体がゆっくりと地面に沈んでいく。
 迷宮には何の変化も起こらない。
 やはり、こいつを殺しても無駄だったか。

「…ですが、これでお分かりになられたでしょう。
 私を倒した所で無意味。
 あなた達はギコエル様を見つけるより他に手は無いのです。」
 沈みながら、男が微笑む。
「急がれた方がよろしいですよ?
 既にカウントダウンは始まっています。
 後五十九分二十秒で、タイムオーバーです。」
 私は男の頭を踏み砕いた。
 冗談じゃ無いわ。
 絶対に、ここから脱出してやる。

47ブック:2004/04/15(木) 00:28



「…で、どうする?」
 ギコえもんが私達を見ながら言った。
「取り合えず、何とかして本体を見つけるしか無いわね。
 …小耳モナー。」
 私は小耳モナーに声をかけた。
「分かってるモナ。」
 小耳モナーが『ファング・オブ・アルナム』を発動させる。
 黒い狼が、その場に姿を現した。

「『アルナム』、僕達以外の匂いはしないモナか?」
 小耳モナーが『アルナム』に尋ねた。
 『アルナム』はしばらく鼻をヒクヒクさたかと思うと、申し訳無さそうに頭を振る。
「…面目有りやせん。
 ここらから親分達以外の匂いは流れてきません。
 恐らく、どこかの部屋の中に隠れているのではないかと…」
 『アルナム』が頭を下げながら言った。

「いいえ。それだけ分かれば上出来よ。
 時間が無いわ、さっさと先に進みましょう。」
 私の言葉に皆が頷き、通路の先へと目を向けた。

「車はどうする?」
 ギコえもんが車に目を向けた。
「…あの男、トラップがあると言っていたわね。
 その言葉を信じるなら、車で進むのは危険過ぎるわ。」
 私達は結局徒歩で迷宮を散策する事にした。
 車に乗ってはそれがそのまま棺桶になりかねない。


「……」
 私達は注意深く辺りを警戒しながら歩を進めた。
 『ファング・オブ・アルナム』が私達から少し離れた所を先行し、
 ギコえもんが殿を務める。
 今の所、罠らしい罠には引っかかっていない。

「……!」
 と、『ファング・オブ・アルナム』が動きを止めた。
 振り返り、私達に注意を促す。

「どうしたの?」
 私は『ファング・オブ・アルナム』に声をかけた。
「…変な糸が張られていやす。」
 その言葉を聞き、私はじっくりと目をこらしてみる。
 よく見ると、地面から十センチ程上の所に何やら光る物があった。

「…あからさまに怪しいわね。」
 恐らくあの糸に足がかかったら、矢とか槍が飛んでくるのだろう。
 とにかくあの糸には触れない方がよさそうだ。

「ふっ、このあっしがこんな見え透いた仕掛けに引っかかるとでも…」
 『ファング・オブ・アルナム』はそう言って、軽々と糸を飛び越えて着地すると…

 カチリ

 『アルナム』が着地した場所から、妙な機械音が聞こえてきた。
 それと共に、後ろから何やら地響きのようなものが聞こえてくる。
 まさか、これは―――


「!!!!!!!!!」
 嫌な予感は寸分違わず命中した。
 後ろから、大きな岩が私達に向かって猛スピードで転がってくる。

「うわああああああああああああ!!!!!!」
 私達は叫びながら走り出した。
 信じられない。
 まさかジョーンズ博士みたいな罠が、私の身に降りかかってくるとは。
 生きて帰ったら、『インディ・ふさしぃ』とでも名のついた自主映画を作ってみるか!?

「ああああああああああああああああ!!!!!!!」
 必死に走り続ける。
 しかし、岩は見る見る私達に近づいて来る。
 まずい。
 このままでは、ぺっちゃんこに潰されてしまう…!

「『ファング・オブ・アルナム』!!!」
 小耳モナーが『アルナム』に跨った。
 そして私達を置いてどんどん加速していく。
「!!!
 小耳モナー!!
 手前ずりいぞ!!!!!」
 ギコえもんが怒号を発する。
 私も小耳モナーへの怒りで一杯だ。

「命あってのものだねだモナ!
 皆の事は一生忘れないモナ!!」
 小耳モナーは私達には目もくれずに走り去ろうとする。
 あいつ、この土壇場で裏切るなんて…!

48ブック:2004/04/15(木) 00:29

「!!!!!!」
 と、小耳モナーが立ち止まった。
 何だろう。
 今更自分のした過ちに気がついたのだろうか?

「皆、急ぐモナ!
 ここに岩をやり過ごせそうな部屋があるモナ!!」
 小耳モナーが私達に叫ぶ。

「ああああああああああああ!!!」
 体中の力を総動員して、走る。
 もっと速く。
 一秒でも、速く。

「これね!!」
 やっと小耳モナーの所まで辿り着いた。
 左の壁に、古めかしい扉が見える。
 急いでノブを回して部屋の中に―――

「!!!!!!!!」
 扉をくぐろうとした瞬間、頭上から底知れぬ危険を感じた。
 その瞬間、ドアの入り口の上から私に頭目掛けてギロチンが落ちてくる。

「『キングスナイト』!!!」
 寸前で、『キングスナイト』の剣でギロチンを受ける。
「皆!今の内に、早く!!!」
 私の叫びとほぼ同時に、ギコえもん達が部屋の中に駆け込んだ。
 全員が部屋に入ったのを確認し、私も急いで部屋に飛び込む。
 間一髪のところで、岩は部屋の横を通り過ぎていった。



「…ふー。」
 ギコえもんが汗を拭いながら大きく息を吐く。
 危ない危ない。
 もう少しで、皆仲良くサンドイッチになる所だった。
 いや…『仲良く』という所には語弊が有る。

「……」
 私とギコえもんは無言で小耳モナーに詰め寄った。
「…あれ?皆どうしたモナか?
 そんな恐い顔して……」
 小耳モナーが顔を強張らせながら後ずさる。

「さっきはよくも見捨てようとしてくれたなゴルァ……」
 ギコえもんが『マイティボンジャック』を発動させた。
「まさかあなたがあんな事するなんてねぇ…」
 私も『キングスナイト』の剣を小耳モナーに突きつける。

「み、皆誤解モナ…
 それに、こうやって無事乗り切る事が出来たんだし、
 ここは笑って水に流して…」
 小耳モナーが弁解するが、私達は聞く耳等持たない。

「…み、皆…助けて……」
 追い詰められた小耳モナーが壁に寄りかかった。

 カチリ

 小耳モナーの寄りかかった壁の一部が少しへこみ、先程と同じような機械音がする。

「!!!!!!!!」
 次の瞬間、ガコンという音と共に私とギコえもんの足元の床がいきなり開いた。
 そのまま、体が重力に導かれるまま落下を始める。

「『キングスナイト』!!」
 私は壁に剣を突き立て落下を防いだ。
 そしてギコえもんの手を取り、彼が落下してくのを喰い止める。

「小耳モナー!手前後で絶対に殺すからな!!」
 ギコえもんが宙ぶらりんになりながら叫ぶ。
 私も口には出さないが、小耳モナーへの殺意に胸を黒く染めるのであった。



     TO BE CONTINUED…


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