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スタンド小説スレッド3ページ

1新手のスタンド使い:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

316丸耳達のビート:2004/05/11(火) 17:11


 ―――――ああ…マルミミ君が、口を開けてる。
綺麗な綺麗な白い牙、アタマがくらくらする血の匂い。
キスしたときに、あの長くて太い牙が舌に触れただけでもおかしくなりそうだったのに。
あんな物で体のナカまでを貫かれたら―――どうなってしまうんだろう。
ゆっくり、ゆっくり、彼の顔が私の首へと近づいてくる。

「ふぁ…!」

 首筋に、唇の感触。
たったそれだけなのに、今まで感じたこともないような快感が脳を駆けめぐった。

  にゅる、ぴちゃっ、ちゅ、れろん―――

「あ、はぁっ、ひぁ、ふぅ、んぁ…!」

 紅い舌が這い回る。首筋だけじゃなくて、肩も鎖骨も顎も耳も。
頸動脈が壊れそうなペースでコリコリこりこり脈動して、彼の舌を小さく押し返す。
 脳が壊れてしまいそうな快感に、ぎゅっ、と彼の小さな体を抱きしめた。
彼が耳元に口を持っていき、息だけの声で囁かれる。


「吸うよ―――」

 一瞬の間を置き―――歓喜と共に、こくり、と頷いた。
壊れ物でも扱うかのように、体がそっと抱きすくめられ―――


  つぷんっ。


「―――――ッッッッッッッッああああああああっぁああぁあaAAAaaa――― !! !! !! !! !!」



 太く長い牙が、頸動脈を犯す。
それは、一度でも知れば二度と戻れない快楽。
 女としての部分ではなく、『人間』としての部分を陵辱する。

317丸耳達のビート:2004/05/11(火) 17:12


―――――ああ、気持ちいい。
      一口吸われるごとに、ふわふわ、ふわふわ、ものが考えられなくなる。
      寒い。凄く寒いのに、私を抱きしめるマルミミ君の体はだんだん暖かくなっていく。
      吸って、吸って。もっと…すって。ねえ、おいしい?おいしい?わたしは、おいしい―――?


―――――ああ、気持ちいい。
      とくん、とくん、口の中に溢れる血。僕の牙を、首筋の筋肉が優しく締め付ける。
      蜜より甘く、精液より苦く。流れ出る血は溶岩のようで、抱きしめる体は氷のよう。
      吸いたい、吸いたい。もっと、すいたい。ああ、ぼくももう、おかしくなってしまいそうだよ―――



 しぃの爪が、火傷にまみれたマルミミの皮膚を掻きむしった。
ずるり、と皮がめくれ、その下から傷一つない青白い肌が姿を見せる。


 ぷぱぁ、と牙を離す。上下二つずつの傷から、とろり、と一雫の血が溢れてきた。
優しく指でぬぐい取り、彼女の口元に差し出す。
 血の付いた指が、なんの躊躇いもなく口に含まれた。

「ふぁ…んむっ」

―――まだだよ。首だけじゃ離さない。
    腕も脚も腿もお尻も胸もお腹もそして―――体中に、牙を立ててあげる。
    傷があるなら、僕がその上からまた傷をつけてあげる。
    そうすれば、僕の物になれるだろ?


 快楽の代わりに自分自身の『人間』を奪われる―――それはあまりにもあまりにも、大きな代償。
全てを奪われる快楽に、全てを奪う快楽に。二人の精神はとろけあい、堕ちていった。

318丸耳達のビート:2004/05/11(火) 17:14






「―――そして苦労したのがこの『波紋増幅グローブ』!
 エイジャ並の増幅機構を組み込んだのですが、
 小型化に無理があって一発撃てば壊れます。
 しかし、このサイズにまで納めるのにはプロジェクト×もビックリ相当の苦心を―――」

  がたたっ!

 いきなり、『チーフ』が椅子を蹴り倒すように立ち上がった。
かなりうんざりしていた茂名とB・T・Bが、驚いたように彼を見る。
「イカガ サレタノ デスカ?」
「快感・陵辱・蹂躙・略奪・牙・血・傷・白い肌―――――マズい…!」
「む?」

 茂名が聞き返す間もなく、『チーフ』が部屋を走り去る。
訝ったB・T・Bが片手を軽く上げ…顔色を変えた。
「茂名様!…ッテ会話ガ デキナイッ!」
 もどかしそうに身を捩るB・T・Bを余所に、何かあると踏んだのか茂名も部屋を出て行った。


 初っぱなから『タブー』を全力起動。
スタンドの声で、後ろの茂名に指示を出した。


―――茂名さんはいい。僕の『タブー』なら無傷で抑えられる。
 それより、B・T・Bをこっちに移して輸血の用意お願い。急いで。


 『チーフ』は振り向きもしなかったが、後ろで茂名が頷き反転するのが判った。
B・T・Bが『チーフ』に追いつき、鼓動のエネルギーを変換する。
 彼のスタンド能力による多角的な視界が、頭の中に展開された。
首筋を撫でる。
 ざわざわざわざわ、吸い出される快感が伝わってきた。
しかし、その快感は命への冒涜にして狂気の扉。
精神力でおぞましい快感を押え込み、病室のドアを蹴り開ける。


―――なんだよ、五月蠅いな。
   せっかく楽しかったのに、邪魔をしないでよ。
   ちょっと…頭に来ちゃった。
   殺してやろうか?オマエ…!


 紅い瞳がぎらりと光る。
見つめるだけで魂を縛る吸血鬼の魔眼を真っ向から受け止め、構えを作った。

319丸耳達のビート:2004/05/11(火) 17:16

(やれやれ…彼とはベッドでヨロシクしたかったんデチけど…そんな余裕もなさそうデチねぇ。
 これから取り押さえるのにそんな眼で見つめられたら…ちょっと興奮しちゃうデチよ)
(何ヤラ 聞キ捨テ ナラナイ デスガ…協力サセテ イタダキマショウ)


 ぶわっ、とシーツが宙を舞い、マルミミの体が『チーフ』目掛けて跳んだ。


『マルミミ君ッ!』『御主人様!』

  タブー
 『禁忌』の力を応用し、B・T・Bと視界を共有してマルミミの動きを捉える。
マルミミに比べ、自分の動きはナメクジと見まごうほどに遅い。
 それでも、ベッドに座っていた分『チーフ』が右手を突き出す方が早かった。


              『眠れ!』


 言葉と共に力を乗せた『タブー』が、右腕からマルミミに迸る。
迸るとは言っても、光も音も衝撃もない。
 端から見れば、マルミミが勝手に意識を失ったように見えただろう。

「御主人様!」
 ふわりとB・T・Bが漂い、気を失ったマルミミの心臓に収まって鼓動を制御、『人間』に戻した。
「茂名さん!」
 よろめくしぃを支えながら、『チーフ』が叫ぶ。

 一枚の印画紙を持った茂名が、しぃの心臓に拳をぶち込んだ。
            ムソウケン ボサツ
  茂名式波紋法 "無双拳・菩薩"。

 しぃの体がびくりと痙攣し、朦朧としていた意識が完璧に消え去る。

(―――よし…!まだ、完全に吸血鬼化してはおらぬ)


 波紋を流して吸血鬼のエキスを消滅、波紋入りの輸血を続けて『人間』に戻し、後はひたすらワクチンを投与。
乱暴な方法だが、今のところはその程度しか吸血鬼化を防ぐ方法が見つかっていない。


「ジエン!点滴台持って来てくれ!一階診療室の横じゃ!」
「はい!」


 心臓の位置に掌を置き、治癒用の波紋を流し続ける。
吸血鬼用ワクチンの開発も進んではいるが、血を吸われた人間が『人間』のままでいられるかどうかは賭けに近い。

如何にして、迅速にして適切な処置を行えるか。それが分かれ目となる。

「やれやれじゃ…とんでもない賭けだのぉ…!」
 しぃの体と印画紙から取り出した輸血用の血液パック、両方に波紋を流しているために負担が大きい。
老体には少しばかり堪えるが、命がかかっている状態で弱音は禁物。

「ご隠居!ワクチンと輸血台を!」
「繋いでくれ。やり方は知っておるな?」
「はい!」
「『チーフ』!フサも呼んで近所からBO型の輸血募れ!」
「了ー解デチ!」
 夜も暮れかけの診療所に、あわただしい空気が満ちた。

320丸耳達のビート:2004/05/11(火) 17:18




「ぅあ…?」
 誰もいない病室で、むくりとマルミミが体を起こす。
「起キラレ マシタカ?」

「…僕…何した…?」
 数秒の沈黙。隠しても意味はないと判断し、B・T・Bが重々しく口を開いた。

「シィ様ノ血ヲ、吸イマシタ」
 言葉を聞いて、がっくりとマルミミがうなだれる。

「…そう…」
 聞いたものの、答えは初めから判っていた。
火傷も裂傷も根こそぎ治り、鼻孔に残る甘い匂い。
少し考えれば、猿でも何をしたか理解するだろう。

「デスガ、マダ シィ様ハ 御無事デス。気付カ ナカッタ 私達ニモ 責任ハ アリマスシ、貴方ガ気ニ病ム コトハ アリマセン」

「慰めはいいよ。理由がどうあれ、誘惑に負けて、血を吸った。
 自分で助けて…自分で殺そうとしてれば世話はないね。
 …僕は…衝動も抑えきることができなかったわけだよ!
 母さんは死ぬまであの衝動を抑えきってたのに!

「御主人様…」
「黙れ!」
力任せに、サイドテーブルを殴りつける。
スチール製の机がぐにゃりと折れ曲がり、中身が辺りに散らばった。

「ビート・トゥ・ビート…お前も正直に言ってみろよ!こんな弱い混じりものの僕なんかより、
 最強の吸血鬼に…母さんに仕えてた方が幸せだったんだろ!?」

「御主人様…」
 涙混じりの言葉に。B・T・Bが悲しそうにメイクを歪める。
その様を見て、マルミミが鼻を啜った。
「…ゴメン…一人に、して」
「御意ニ」
 しゅるりと、マルミミの心臓にB・T・Bが収まった。
これで、彼の方から呼び出さない限りB・T・Bは『眠り』に入る。

 訪れる静寂。
鼻の奥が暑くなり、情けなさと自己嫌悪がこみ上げた。
息が詰まり、嗚咽となり、涙と鼻水が溢れた。
「ぅ…ひっ、ぅ…」

   父さんと母さんが殺されても何もできなかった。
   両親の仇を、取り逃がしてしまった。
   くだらない八つ当たりで、B・T・Bを悲しませてしまった。
   そして、彼女を傷つけてしまった。


  ―――――ああ、僕は…なんでこんなにも弱いんだろう。


「う゛ぇっ…ぅあ…ふあ…っ」


   弱かったから、傷を負った。
   弱かったから、血に飢えた。
   弱かったから、飢えに負けた。
   弱かったから、彼女を傷つけた。


「ひぐっ…ぁ…うああああああああああああっ!!」


   強ければ、傷を負わなかったかもしれない。
   強ければ、血に飢えることも無かったかもしれない。
   強ければ、飢えに負けなかったかもしれない。
   強ければ、彼女を傷つけずに済んだかもしれない。
   強ければ、<インコグニート>を倒せたかもしれない。
   強ければ、父さんも母さんも死ななかったかもしれない。


「うわあああああっ…あああああああああああっ!!」


 誰の声も誰の目も誰の耳も届かない病室で、マルミミは一人慟哭した。
しゃくり上げながら、咳き込みながら、恥も外聞もなく泣きじゃくる。
自分の弱さが、小ささが、情けなさが―――只々、悔しかった。


  /└────────┬┐
. <   To Be Continued... | |
  \┌────────┴┘

321丸耳達のビート:2004/05/11(火) 17:18

        │二話連続で…吸血シーン…
        │何やらもういろんな意味で危ないですが…
        └─┬─────────y───────
            │丸餅はこれに対して『ムラムラしてやった』
            │『もっかい良いですか?』などの供じゅt(ブツッ)
            └――y─―───────────────


               ∩_∩    ∩ ∩
              (; ´∀`) 旦 (ー`;)
              / ============= ヽ  
             (丶 ※※※ ∧∧※ゞノ,)
               ~~~~~~~~~(゚−゚*)~~~~~~
                     ∪ ∪
                ______|ヽ_______

              …まあ、西瓜にかかった塩とか
               そんな感じで捉えてください。



…えとまあ真面目に弁解すると、『吸血鬼』って言うのはそもそもエロ+グロが始祖なんだそうです。
首筋に牙を立てて血を舐め取るそのヴィジョンの耽美さは今から見ても秀逸なものがあり、
ならば『吸血鬼書くのにエロスは外せないだろう…!』と思い立ってインビでヒワイでミダラな(ry


…………………ゴメンナサイ。エロス書きたかっただけです。
当分はエロス控えめの予定ですのでお目こぼしをー。


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