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ジェネラル石井総統閣下ログ保管庫
50
:
tensai
:2003/12/06(土) 22:06
34 :marine :03/08/27 02:11
同じく、双つの掌が動いた。
ゴールデンフィンガーと銃弾。
同じく必殺の威力を備えた左手が、お互いの肛門目がけて打ち出される。
速さも、早さも、鋼の掌が勝っていた。だが――。
ばぢっ
先に閃いたのはゴールデンフィンガーの方だった。
遅きをもって速きに勝り。軽きをもって重きに勝る。まさに、神威鬼手たる昇天の絶技だった。
駆け抜ける悦楽の雷がジェネラル石井の身体を貫く。
ギリギリと、音を立てて人口筋肉がひしゃげる。
目と言わず、口と言わず、吹き出したケミカルリンゲル液が臭い匂いを発して沸騰する。
瀕死の虫けらのように痙攣して、鬼哭ゲイ総統と呼ばれたその肉体は二度と動かなくなった。
「――――」
この世に顕現した修羅地獄。その中に、唯一人邪悪神父だけが遺された。
憂いるように俯いたその貌は、笑っているようにも、泣いているようでもあった。
「―――かえる」
立ち上がり、地に堕ちたかえるの首を抱き上げる。
愛おしげに。
狂おしげに。
「ジェネラル石井。お前は何を見ていたのだ?
お前は何を想っていたのだ?
かえるを、お前の愛する男を。お前を愛する男を……お前は、これしきも解ってはいなかった。
なあ、ジェネラル石井。見てみろよ。かえるが、汚れてしまった」
子供のような声でそう言って。愛しい人の生首に、鬼畜魔人、邪悪神父は口付けた。
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