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ジェネラル石井総統閣下ログ保管庫

39tensai:2003/12/06(土) 21:57
23 :marine :03/08/27 01:54

―――白痴のごとき、男だった。

生身で触れれば白煙を上げかねないほど強い雨が、ざぁざぁと降っていた。
防雨装備の無い者には耐えがたい強雨のシャワーの中、まるで、足元で爆ぜる雨煙りから立ちのぼったかのように、白痴のごとき男がそこにいた。
ぼさぼさで汚れきった黒髪も、ドラッグジャンキー特有の逝かれた面貌にも、不健康そのものの浅黒いその肌にも、分け隔てなく雨は降り続けている。
濡れた髪からの流れが、鎖骨の溝からあばら骨の浮き出た胸を通り、股間の膨らみに落ちていく。
裸の、男だ。
薬物中毒でどす黒く変色した肌の醜い男。年の頃は三十代半ばを越えたところだろうか。
未だ、容貌に幼さを残していながら、男として熟しすぎ腐り始める、まさしく加齢臭中年の男。
それを、一人の男が横抱きに歩いてくる。
「お、おい、貴様! 止まれっ!」
異様な風景に我を失っていた門番のGaKuToが、慌てて男を制止する。
「ここがどこだか分からんのか? 貴様のような野良犬が……」
「A.D.200Xが主UNYUNが館。……それともすでに邪悪神父のものか?」
地の底から響く声のようであった。


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