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投稿するまでもないSSスレ 7/7

23midy 7:2008/03/25(火) 23:23:22 ID:anLt7hoE0
朝早く、それもまだ目が覚めて数分も経っていないのに玄関から私を呼ぶ声がする
誰よこんな朝早くから・・・・・・常識が無い人だわ と愚痴をこぼしつつも
軽く身だしなみを整え玄関に向かう
呪文の鍵を解いて、ドアを開けると
「・・・霊夢?こんな早くから何しに来たのよ」
と不機嫌を露にして喋る。
霊夢はしばらく私を睨んだ後、
「あなた、何か隠してない?」
と少し怒気が篭ったような口調で言うと、勝手に私を押しのけ家の中に上がりこむ
「ちょ、ちょっと霊夢?何勝手に上がってるのよ!!非常識ね!」
上海、蓬莱もアリスの怒声を聞きつけたのか、部屋の置くからふわふわと飛んできた。
妖怪か!ゴシュジンがアブナイ!!!と、
しかし目の前にあるのは霊夢の顔。知っている顔が目の前にあり、敵ではないのか?と人形達は混乱する
困ったような表情をする人形達を霊夢はしばらく睨んでいたが、
「ねぇ、あなたの人形で一番優秀なのはこの子達?」
「え?、えぇそうよ?」
「ふぅん・・・・・・・・・・・・なんとなく嫌な勘がしたんだけれど・・・・・・」
「勘?まさか勘がするってだけで人の家に朝早くから上がりこんだの?」
人形を注視していた霊夢が、その場でクルリと玄関にいるアリスに身体を向ける
「ええ、でもなんか違うみたい」
なんという人騒がせな・・・
「悪かったわね、邪魔したわ・・・」
ズブッ

あぁ・・・こういう表情もするんだ・・・・・・



『霊夢』は玄関から外へ出て、森の隙間からこぼれてくる日を浴びる。眩しい、という表情をする。
「悪かったわね、邪魔したわ」
「当たり前よ、こんな時間にいきなり来るなんて非常識にも程があるわ」
「だから謝っているじゃないの。それにしてもよくできた人形達ね」
「優秀でしょ?私のお人形は。貴女の勘も中々のものだけどね」
それはどうも、と霊夢はふわりと浮き上がると、来た道を戻っていった。
やっぱり霊夢は自分の勘に忠実なのね。人形には勘、なんて概念存在するのだろうか

朝は少し騒ぎがあったけど、それ以外は何も起こらない平穏な日であった。
今頃『魔理沙』は『霊夢』と神社の境内でお茶を飲んでいるのかしらね。
お茶も食事も、いつもと変わらない日常。そうでないと意味が無い。

自分も人形を弄る。独りで。独りなのだが周りには上海蓬莱がいる。だから独りではない。
寂しくはない。そのまま窓の外が薄暗くなるまで、工房に篭る。
そしていつもどおり夕食の準備をする。本来食べなくても平気なのだけれど
これが私の日常なのだから───




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