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文書
1
:
名無しさん
:2021/03/31(水) 19:06:49
あ
522
:
名無しさん
:2022/12/11(日) 12:21:54
おれのブルースは、あまりの不気味さに耳を塞ぎ逃げ出す者もいる。
だが、音楽というものは、なにも感動させるものとは限らない。
不快で、いたたまれなくするというのも、音楽の力なのである。
別れた女房は、おれのブルースに最も苦しめられた一人かもしれない。
予告なく突如として歌われる、おれの不気味なブルース。
女房は、おれのブルースをキモースと呼び耳を塞いだ。
523
:
名無しさん
:2022/12/21(水) 00:20:07
歌うキモ
ttps://i.imgur.com/m5tmVM5.jpg
ttps://i.imgur.com/7xHJRbF.jpg
ttps://i.imgur.com/cp5WhaN.jpg
524
:
名無しさん
:2022/12/23(金) 14:11:29
おれは、今までおれのために歌ってきた。
だが一度だけ、誰かのために、歌ったことがある。
別れる女房の背に向け、おれは歌った。
これは、別れた女房への鎮魂歌のつもりであった。
おれを失った女房は、もう死んだも同然だと思うから……。
525
:
名無しさん
:2022/12/23(金) 14:21:28
おれは、今までおれのために歌ってきた。
だが一度だけ、誰かのために、歌ったことがある。
別れる女房の背に向け、おれは歌った。
これは、別れた女房への鎮魂歌のつもりであった。
美しいおれを失った女房は、もう死んだも同然だと思うから……。
526
:
名無しさん
:2022/12/24(土) 23:49:43
高校を留年したあの日、おれは夕日の差し込む教室にて、永遠に卒業などするものかと誓った。
そして、鏡を取り出し、写った美しい自分にキスをした。
あの日から、おれの老化は止まった。
あの日から、何も変わらない。
おれは永遠のセヴンティーンだった。
だが、そんなわけもなく、おれは老いた。
でも、たまにはあの日の気分に戻るのもいい。
おれは、不気味を解放し、歌う。
それでは聴いてくれ。
『留年のブルース』
527
:
名無しさん
:2022/12/26(月) 07:08:47
ゴキゲンブルース
酩酊と陶酔による快楽。
おれは、一曲歌い終わるまでに何度絶頂しただろう。
おれは美しさをばら撒きながら、不気味なブルースを歌う。
528
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 07:32:31
新女房へ贈るブルース
はじめておまえを見たとき、おれはおまえを女房にしなければならないと思った。
おれは、見た。
老一郎になったおれが、おぼつかぬ手付きでギターを弾き、フガフガとブルースを歌う。
おまえは、おれの美しさに見惚れる。
そんな日常が、見えた。
529
:
名無しさん
:2023/02/02(木) 14:03:39
陶酔も極まってきて、いよいよ絶頂に向かうかといったところで、おれの視界に見覚えのあるシルエットが写った。
変装こそしているが、あれは間違いなく別れた女房だった。
我慢できずに、おれのブルースを求めに来たのだろう。
以前は、おれのブルースをキモースと呼び耳を塞いでいたというのに。
530
:
名無しさん
:2023/02/13(月) 20:33:44
新女房のために、歌った。
求愛のブルース。そして、求婚のブルース。
おれはもう二度と、別れのブルースは歌わない。
531
:
名無しさん
:2023/02/14(火) 09:55:09
別れのブルースなんて、もう二度と歌わない!
532
:
名無しさん
:2023/02/15(水) 00:06:49
新女房のためだけの、歌がある。
求愛のブルース、そして求婚のブルース。
別れのブルースなんて、もう二度と歌わない。
533
:
名無しさん
:2023/02/19(日) 01:05:55
別れた女房は、去り際、おれの女房になった苦悩を語るのだった。
項垂れながら、おれに背を向けながら、女房は語る。
深く俯いているため、こちらからは頭が見えず、それはまるで首を刎ねられた罪人のように思えた。
534
:
名無しさん
:2023/02/19(日) 01:07:16
別れた女房は、去り際、おれの女房になった苦悩を語った。
項垂れながら、おれに背を向けながら、女房は語りに語った。
深く俯いているため、こちらからは頭が見えず、それはまるで首を刎ねられた罪人のように思えた。
535
:
名無しさん
:2023/02/19(日) 01:07:44
別れた女房は、去り際、おれの女房になったことの苦悩を語った。
項垂れながら、おれに背を向けながら、女房は語りに語った。
深く俯いているため、こちらからは頭が見えず、それはまるで首を刎ねられた罪人のように思えた。
536
:
名無しさん
:2023/02/19(日) 01:08:37
別れた女房は、去り際、おれの女房になったことの後悔と苦悩を語った。
項垂れながら、おれに背を向けながら、女房は語りに語った。
深く俯いているため、こちらからは頭が見えず、それはまるで首を刎ねられた罪人のように思えた。
537
:
名無しさん
:2023/02/19(日) 12:42:42
新女房のために、おれは魂を込め歌った。
求愛のブルース、そして求婚のブルース。
別れのブルースなんて、もう二度と歌わない!
538
:
名無しさん
:2023/02/25(土) 13:54:34
強力な自己愛に護られた景一郎には、どんな叱責も効かぬだろう。
効果があるとするなら、必殺の一撃のみ。
539
:
名無しさん
:2023/02/25(土) 14:06:14
強力な自己愛に護られた景一郎に、効果があるとすれば必殺の一撃のみ。
心臓を抉り出されでもしない限り、不気味なブルースが鳴り止むことはない。
540
:
名無しさん
:2023/03/08(水) 21:00:15
悲しくてやりきれないのはこっちのほうさ……。
541
:
名無しさん
:2023/03/10(金) 07:53:41
呪曲
臭曲
怪曲
542
:
名無しさん
:2023/03/10(金) 13:23:07
おれリサイタル『クズは歌う』より『呪曲』
543
:
名無しさん
:2023/03/10(金) 13:23:28
おれリサイタル『臭一郎をひりだしながら』より『臭曲』
544
:
名無しさん
:2023/06/07(水) 23:54:49
最悪な気分だ
まるで松山景一郎の前歯の色みたいだ
545
:
名無しさん
:2023/06/07(水) 23:56:40
今の俺の気分は
まるで松山景一郎の前歯の色みたいだ
くすんで濁って…
546
:
名無しさん
:2023/06/25(日) 15:25:01
この変色した前歯の隙間から溢れ出す、悪臭と恐ろしき旋律。
547
:
名無しさん
:2023/07/03(月) 12:38:47
高校を留年したあの日、おれは夕日の差し込む教室で、永遠に卒業などするものかと誓ったのだ。
そして、鏡を取り出し、写った美しい自分にキスをした。
おれのすべて、ここからはじまった。
あの日から、おれの老化は止まった。
だが、代償として体の一部に呪いを受けてしまった。
548
:
名無しさん
:2023/09/20(水) 16:42:37
夫婦ってのは、どうしても似てきちまう。
初代女房だって、末期はおれにそっくりだった。中身も、見た目も。
初代女房は、長きに渡り、おれの成分を取り込み続けた結果、誰よりもおれの複製だった。
二代目女房も、近いうちにおれに変貌する。
それが良きことなのか、おれには解らない。
だが、そうなったとき、おれは耐えきれるだろうか。
549
:
名無しさん
:2023/09/20(水) 16:43:39
夫婦ってのは、どうしても似てきちまう。
初代女房だって、末期はおれにそっくりだった。中身も、見た目も。
初代女房は、長きに渡り、おれの成分を取り込み続けた結果、誰よりもおれの複製だった。
二代目女房も、近くおれに変貌する。
それが良きことなのか、おれには解らない。
だが、そうなったとき、おれは耐えきれるだろうか。
550
:
名無しさん
:2023/09/20(水) 17:05:22
夫婦ってのは、どうしても似てきちまう。
初代女房だって、末期はおれにそっくりだった。中身も、見た目も。
初代女房は、長きに渡り、おれの成分を取り込み続けた結果、誰よりもおれの複製だった。
二代目女房も、近くおれになっちまうのか。
それが良きことなのか、おれには解らない。
551
:
名無しさん
:2023/10/05(木) 11:23:57
初代女房に女房失格を宣言したあの日、おれは二代目女房の姿を見た気がする。
だが、その姿はまだうら若き少女の姿であった。
初めて二代目女房を見たとき、おれにはわかった。
これが、あのとき見た少女であり、おれの女房になるババアだと。
552
:
名無しさん
:2023/10/05(木) 11:26:36
初代女房に女房失格を宣言したあの日、おれは二代目女房の姿を見た気がする。
だが、その姿はまだうら若き少女の姿であった。
今の姿とは違う。だが、面影はあった。
そして、初めて二代目女房に出会ったとき、おれは確信した。
これが、あのとき見た少女であり、おれの女房になるババアだと。
553
:
名無しさん
:2023/10/05(木) 11:49:56
女房はおれの玉を持ち、今まで見てきたどの玉より奇異だと、興味深く眺めていた。
選ばれしものには、特殊な能力が与えられる。
それが、おれの場合はこの睾丸であった。
おれの睾丸は、巨大で、妖しげな光を放ち、女児の種を持たなかった。
つまり、おれに与えられた使命は、大量の男児を生産し、軍を作り、国を攻め、おれが王になることであった。
女房の体は頑丈で、たとえ100人の男児を作ったとして、壊れることはないと思えた。
だが、女房はおれの使命を拒んだ。
おれは、女房に女房失格を宣言するのだった。
554
:
名無しさん
:2023/10/05(木) 11:50:09
女房はおれの玉を持ち、今まで見てきたどの玉より奇異だと、興味深く眺めていた。
選ばれしものには、特殊な能力が与えられる。
それが、おれの場合はこの睾丸であった。
おれの睾丸は、巨大で、妖しげな光を放ち、女児の種を持たなかった。
つまり、おれに与えられた使命は、大量の男児を生産し、軍を作り、国を攻め、おれが王になることであった。
女房の体は頑丈で、たとえ100人の男児を作ったとして、壊れることはないと思えた。
だが、女房はおれの使命を拒んだ。
おれは、女房に女房失格を宣言するのだった。
555
:
名無しさん
:2023/10/07(土) 09:09:37
女房はおれの玉を持ち、今まで見てきたどの玉より奇異だと、興味深く眺めていた。
おれの玉は、巨大で、不気味な光沢を放ち、女児を持たなかった。
王の証だと、おれは思った。
おれに与えられた使命は、女房に100人の男児を産ませ、軍を作り、国を攻め、おれが王になることであった。
だが、女房はそんなおれの使命を拒んだ。
おれは、女房に女房失格を宣言した。
556
:
名無しさん
:2023/10/07(土) 09:10:58
初代女房と別れたあの日、おれは二代目女房の姿を見た気がする。
だが、その姿はまだうら若き少女の姿であった。
今の姿とは違う。だが、面影はあった。
そして、初めて二代目女房に出会ったとき、おれは確信した。
これが、あのとき見た少女であり、おれの女房になるババアだと。
557
:
名無しさん
:2023/10/09(月) 20:50:14
女房はおれの玉を持ち、今まで見てきたどの玉より奇異だと、興味深く眺めていた。
おれの玉は、巨大で、不気味な光沢を放ち、女児を持たなかった。
おれに与えられた大いなる使命は、女房に100人の男児を産ませ、軍を作り、国を攻め、おれが王になることであった。
だが、女房はそんなおれの使命を拒んだ。
おれは、女房に女房失格を宣言した。
558
:
名無しさん
:2023/10/09(月) 20:50:32
女房はおれの玉を持ち、今まで見てきたどの玉より奇異だと、興味深く眺めていた。
おれの玉は、巨大で、不気味な光沢を放ち、女児の種を持たなかった。
おれに与えられた大いなる使命は、女房に100人の男児を産ませ、軍を作り、国を攻め、おれが王になることであった。
だが、女房はそんなおれの使命を拒んだ。
おれは、女房に女房失格を宣言した。
559
:
名無しさん
:2024/07/23(火) 19:50:49
夏に入り、驚いたことに私の美しい肉体から饐えた老人の臭いがしていた。
景一老になるのか、この私が。
二代目女房が引きつけられたあの芳香はもう、無い。
慣らさねばならないと思った。
景一老となることに私と二代目女房は慣れなければなるまい。
私は、なにより強く悪臭を放つ足先を、眠る二代目女房の口にそっと突っ込んだ。
慣らさねばならない、慣らさねばならないのです。
臭みと苦味に暴れだす二代目女房を押さえつけ、私はさらに突っ込む。
560
:
名無しさん
:2024/08/09(金) 18:02:02
驚くべきことに景一郎の持つ毒液は、景一郎自身にも効果があるようであった。
流し込まれる毒液により分裂しすぎた景一郎は次々に倒れてゆく。
最後の景一郎が倒れ、そこには平和が訪れる。
561
:
名無しさん
:2024/10/19(土) 16:21:28
おれは、栄子を連れて高校を留年したあの日に戻るよ。
うら若き栄子を見たいんだ。
──だから、戻るとしよう。
562
:
名無しさん
:2024/10/19(土) 16:23:23
景一老はフガフガと歌った。
すっかりボケたが、歌うことだけは忘れてはいない。
栄子はおれに薬を飲ます。
おれは深い眠りへと落ちていった。
563
:
名無しさん
:2024/11/15(金) 20:06:14
その墓石からは夜更けになると不気味な歌が聴こえてくるという。
──死してなお、歌い続けるというのか。
564
:
名無しさん
:2025/01/14(火) 19:28:44
高校を留年したあの日に栄子をつれて戻るよ。
うら若き頃の栄子。
──キミに会いたい
565
:
名無しさん
:2025/01/14(火) 19:38:32
伝説のミュージシャンと呼ばれるようになったのはいつからだろう。
少しずつおれの名は広まっていき、いつしかおれの名を知らぬ者はいないほどになった。
だが、いずれ忘れ去られる時も来るだろう。
あり得ないことだが、栄子おまえもおれから去ることがあるかもしれない。
でも、そのときは伝説のミュージシャンとそのファンの関係に戻るだけさ。
566
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 14:09:46
おれの心のいちばん最底部にある汚い扉。
この扉の奥に入り込む覚悟はあるか──。
悪臭を放つ粘ついた扉を引きはがし、中に入り込めるか。
567
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 14:11:18
高校を留年したあの日に戻ろうと思った。
うら若き頃の栄子、キミに会いたい。
でも、やっぱり止めた。
おれは今の栄子を女房にしたんだから。
でも、やっぱり戻ろう。
うら若き頃の栄子、キミに会いたい。
568
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 14:18:19
栄子の腹の中の赤子は、内側から食い破って出てきそうなほどに暴れ狂い雄叫びを上げる
赤子は、内側から顔を押し付け、腫れ上がった腹に浮かび上がった顔はおれそっくりだった。
その度に栄子は歓喜の悲鳴を響かせる。
───いよいよ、出てくるのか。
569
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 14:20:40
栄子の腹の中の赤子は蠢き、内側から顔を押し付ける。浮き出たその顔はおれそっくりだった。
おれそのものと言ってもいい。
内側から食い破ってきそうなほど暴れ狂い、その度に栄子は歓喜の悲鳴をあげる。
いよいよ、出てくるのか──。
570
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 14:22:13
別れた古女房に栄子の臭一郎を煎じて飲ませたいくらいだ。
571
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 14:23:12
最近、若いおなごから熱い視線を感じる。
おれのファンに違いない。
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