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戦場スレpart2

328レイナ・カーマイン ◆zv577ZusFQ:2012/10/06(土) 17:49:09 ID:ycB/A4cU
月面での戦闘で殿を務めたレイナは、その役割を果たせず倒れ伏してしまった。

レイナの愛機アイゼルネ・ブルートは凄まじい再生能力により、無傷に等しい状態なのだが、それを操るパイロットの方に問題が起きたのだった。

強敵を相手に一度ボロボロにされたアイゼルネをマシンセルの急速活性で瞬時再生させる為に、コクピットの特殊システムへ左手を直に接続したその時に
突然、レイナを襲った激しい苦痛。
自身で胸を抱きながら、コクピット内で苦痛に耐え震えるレイナ。
熱を帯びた尋常では無い激しい吐息。発熱する身体。激痛。
それこそ歯を食い縛り、目尻に涙すらも浮かべそれを必死に耐えていた。
端から見ていても全く意味が解らないだろうこのレイナの突然の不調。
心配されるのを嫌い、レイナはまともに動かせすらしない震える指先で全ての通信を拒否させた。


―――ここで自分が倒れる訳にはいかない。弱味を見せる訳にはいかない。だからもちこたえてくれ。

その時のレイナの心境であるが、
結局は自身の愛機アイゼルネを動かす事は出来ずに、追撃に来た敵の攻撃を無抵抗に受け続ける。
限界を迎え、レイナが意識を手放したのはそのすぐ先の事であった。

しかしながら完全に意識を失う前に朧気ながら彼女が見た最後のヴィジョンは……。
どういう訳か、例の死のヴィジョンを完全回避したヒツギ・ハヤセの姿だった。
かくしてヒツギの死という災厄の未来は変わったと、レイナは人知れず安堵した。


そしてそのすぐ後に、実際にヒツギのゲシュペンストによりレイナとアイゼルネ・ブルートは救出される事になる。

――――――――――――――――――
……まだ死んでいない。
意識を失い、時折苦しそうにうめきながらも、レイナは必死に生きようとしていた。

レイナ・カーマインはこれまでもずっと抗っていた。
自分の身体があたかも別のモノに染まり侵食されていく様な嫌な感覚に。
その未知への侵食は時に激痛を伴い、レイナの身体の中。臓器方面に内側から負担を掛ける。
これは人在らざる身である事を忘れさせない為の戒め。あるいは呪いの様なものなのかも知れない。

しかしながら、彼女の身体の秘密は一部の人間にしか知られていない。
知られる訳にはいかないのだ。


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