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SSの実力向上を目指すスレ 第8話

5251:2013/05/30(木) 23:55:30 ID:6pz0iQc20
④そもそも面白かったのか

 この作品で見せ場となりそうな場面は4つありますが、どれも今ひとつ盛り上がりません。

 ・WWⅡの開戦前夜という時代背景

  この作品の大きな特色となるべき点だったと思うんですが、
  学校で習う世界史よりも薄いレベルの講釈が間に挟まれているだけで、
  「注ぎ込まれた文量に比べると」 存在意義がとても薄いです。

  これなら無かった方がいい、とまではさすがに申しませんが、
  売りとなるべき部分がほとんど贅肉である、というのは宜しくない結果です。


 ・紳士の正体と地下室の謎

  紳士が吸血鬼の傀儡であった、という点については、
  リアルパパかもという1つの可能性を裏切ることが出来ており、特に悪くありません。

  が、「妹」「地下室」というキーワードまで出しておいて、
  蓋を開けてみると出たのは赤の他人の成れの果てのみ。フランさんの存在が完全スルーです。
  意外性があるという見方もできなくはないものの、答えとして不完全燃焼の感は否めません。
  幽閉真っ最中の人物を堂々と出すわけにもいかないけれど、もう少し何か欲しかったなあ。

  それともう1つ、胸元に入れてあったのが銃だったというのも個人的にはコケどころでした。
  真の手の内を軽々しく晒す理由もないし、銃を使うというそれ自体は十分納得できるんですが、
  そこまで随分と勿体ぶった描写をしていた割には何だか弱いオチだなあと。


 ・美鈴がレミリアに接触した真の動機の読者への暴露

  これはまず、最初に嘘の動機を語る場面をダイジェストにしている部分から失敗しています。
  元からあまり洗練されていない退屈な文章でやっつけの如く情報を詰めているものだから、
  とにかく読者への印象が薄い。これから裏切られる重要な情報だというのに、弱い。

  また、「美鈴がレミリアに語った内容である」 と前置きが有るからセーフなものの、
  「地の文で嘘をつく」 というタブーに掠っているのもちょっと怖いです。
  何であれ、こんな重要な仕込みをダイジェストでやっつけてはいけません。

  ついでにそこからレミリアが真実に気付いているという前振りも与えられていないので、
  肝心の場面に取って付けた感が出てしまっています。美鈴からレミリアへの正体看破も同様。

  理屈としてはきちんと筋を通しているのに、これでは物語として大損です。


 ・最後の対決シーン

  そもそも当たっても大してダメージがなさそうな拳銃がタイミング良く壊れるという
  運命の御都合主義から始まり、一発蹴りを入れたら相手は戦意喪失逃亡モード、
  蹴った側もまあいろいろ見えたのでお利口さんに退却しました、では盛り上がりも何もありません。

  いやそこまでのバトル物じゃないだろう、というセルフ反論も浮かびましたが、
  せめて美鈴が気功術で一発反撃してレミリアを驚かせ、それで来るべき運命を確信させたとか、
  もう少し強いやり取りがあっても良かったのではないでしょうか。


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