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SSの実力向上を目指すスレ 第8話

202名前が無い程度の能力:2014/07/07(月) 23:30:41 ID:j5V.YCeQ0
>>200
読ませてもらいました。

精読の時間は取れなかったので、誤字脱字コーナーは割愛。ざっと読んだ限りでは大丈夫でした。
内容についてもこれと言って目につくような粗はなく、すんなりと良く纏まっている一作だと思います。
ただ、御自身で提示された目標と照らし合わせて見てみると、
全体的に今一歩という点が多くなってきますね。

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まず、上の方も書かれていますが、物語の中核たる姉への憎しみ。
これを印象付ける段取りが上手く踏めていません。

情報としてはきちんと提示されていますが、
フランさんとの会話を通して文字通り「提示」されているだけに近い状態で、
感情移入と呼べるほど読者の意識を引き寄せる展開や描写にはできていない。

これはまず第一に、単純に主人公がオリキャラであることからくる難しさが1つ。
情報的、思い入れ的にゼロからのスタートであるオリキャラの場合、
必然的にキャラクタの背景を読者に植え付けていかなければなりません。

この時点である程度の情報量(→文章量)が要求されることが確定しますが、
構成の妙や文章力によって読者の興味を失わせずにそれを達成しなければならない。
今作のような文量では、(二次創作でなくとも)容易ではない命題です。

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その点についてもう少し掘り下げてみると、地の文の語り口の影響があります。
この作では、「〜である」「〜なのだ」系のやや説明寄りの客観視点が用いられていますが、
この視点で描かれる流れというのは、どうしても語り手という板一枚を挟んだ表現になりがちです。
言ってしまえば、常に作者が読者に対して言い聞かせ、読み聞かせをしているような形式なので。

するとどうなるかというと、読み手の姿勢が受け身になるんですね。
積極的、あるいは無意識的に自分で場面や心情を想像していくのではなく(感情移入)、
地の文(→語り手、作者)が与える情報を追っかけて読み解いていく形になる。
この作のように、掛け合いによる情報の提示が多い場合では尚更です。

それなりの長さのある「普通の」作品であれば、
そういう形式であっても物語を続けていく中でじわりじわりと読者を馴染ませていけるわけですが、
一般的な分類ではかなりの短編である今作のような話ではそうはいかない。

結果として、登場人物の心情に寄り添うという状態に至らないまま山場に至り、そして越えてしまいます。
その山場である刺し合いのシーンはなるほど確かに注力したのが感じられる出来なんですが、
そこまでが淡々と進んだ影響で、その成果をちょっと生かし切れずに終わってしまった印象です。


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