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SSの実力向上を目指すスレ 第8話

137136:2013/08/20(火) 23:48:03 ID:ImIYuTNM0
・その他

 紫さんのキャラがちょっと幼すぎることと、
 何より 「あたし」 という一人称がかなり引っかかりました。

 内容的に幻想郷自体がそれなりに変質していそうだし、
 実際彼女がそういう方向に変化というか退行していても不思議ではないと
 推察自体は可能なんですが、しかし作中ではその辺について何も語られていない。

 原作からは読み取れない、想像できない要素を取り入れるのであれば、
 しっかりそれについて描写、説明しておく必要があります。

 今回のこのキャラ付けに関しては、作品の内容に意味のある貢献をしていない、
 という意味でマイナスの改変要素だと言えるでしょう。
 はたてさんとかならまだこの言動でもしっくり来たかもしれませんが。

 それと、台詞からは一度目ではないような様子が伺えるのに、
 核心の指摘からの一連の場面では、初めてそれを伝えるかのような寸劇が
 繰り広げられているのがちょっと違和感でした。

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まとめと改善案。

物語の方向性の差があるので単純な横並びの比較はできませんが、
しかしそれでも、文章自体から無駄の多かった前回の依頼作に比べると、
文章自体も物語の作り方も大幅に進歩していると言えます。

大きな欠点としては、ともかくネタバレ度が強すぎたことと、
紫さんのキャラ付けに違和感が強かったことの二つでしょうか。

キャラ付けに関しては後からではどうしようもないとして、
ネタバレに関しては、そもそもの構成がちょっと不十分でしたね。

このような、一人称勘違い型で物語を進めるのであれば、

 ・徹底的に一人称主観で、「都合の悪い」情報は徹底的に省く

  ⇒他者を出して正直に喋らせると、そこからもう推察できてしまう。
   「聞き込みをしたが誰も彼も要領を得ない」 のような形で台詞を避け、
   とにかく本人視点では全て辻褄を合わせる。

 ・主観的に辻褄を合わせる形で、ダミーの理由付けを与える

  ⇒知り合いが誰もいないこと、手がかりが掴めないこと等について、
   異変だの何だのというもっともらしい推察をさせ、
   少なくとも中盤までは破綻なく辻褄を合わせる。ミステリーの考え方。

 ・解説役は終盤に

  ⇒あ、これはネタバレ来るな、という雰囲気というのは分かってしまうものです。
   それに相応しい人物や場面というのは、きっちり最後まで取っておきましょう。
   今作で言えば、紫さんは神社の階段あたりでの王道的な登場で必要十分でした。

というような感じで、いくらか先の読めない構造を心がけること、
そして文体についても、一度は老成したであろう(?)妖夢さんのかっちりとした内面に沿った、
もっと時代小説のような雰囲気のあるものであれば、
娯楽作品としてさらに質の高いものになっていたと思います。

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実力向上案の具体例としては、

 ・語彙の拡充、文体経験値の蓄積の継続

  ⇒前回から今回でよく向上していますので、この調子でいきましょう。
   実際の手法としては、例によって 「いろいろ読みましょう」 です。

 ・登場人物の立場、環境、思考のシミュレートをより正確に

  ⇒一人称をより完璧に扱うためという側面はもちろんですが、
   きちんとしたシミュレートから浮かんでくる物語やトリックがあるからです。
   また、そのような 「厳しい視点」 を潜り抜けられる仕掛けならば、
   説得力の薄さから読者をがっかりさせる心配も少ないはずです。

ひとまずこんなところでしょうか。
何かの参考になれば。


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