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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
276
:
名前が無い程度の能力
:2013/01/20(日) 03:46:31 ID:0gyoUVHA0
お久しぶりに場所をお借りします。
リハビリな上、旧作であり、少々自己設定込ですがご了承頂ければ。
お題:硬貨
「銭をばらまくなんて、随分と豪勢なのね」
振り返ると、金髪の少女が木にもたれ掛かっていた。
「なんだい、死神エリーが、死神に何か用でも? 」
「元死神、が正しいわ。もう、だいぶ前にやめちゃったからね」
「そりゃ羨ましいね。あたいもさっさと辞めたいね」
「やめてどうするのよ」
「毎日寝て過ごすさ」
にやり、と笑いかけると、エリーは真面目そうなため息をひとつついた。
「しかし、足元にあるものをお構いなしに投げるあんたに、投げるものについてとやかく言われたくはないもんだな」
「いちいち用意しなくてもいいし、回収しなくてもいいから便利じゃない」
「でも今じゃ、タイル貼りなんだろう? タイル飛ばしたら、後の修理は大変じゃないのかい」
「うっ」
ちょっと視線を背けるエリー。そんなんだから、霊夢に負けるんだよ、と言いたくなるが、抑えておく。
「で、でも、あなただって、それは変わらないんじゃないの? 第一、渡し死神にとっては、銭なんてなにより大切じゃない。拾い集めるの、面倒じゃないの?」
「あー、それはな。そのままだから、大変じゃないんだ」
「ええっ!」
エリーは、ずい、と顔を寄せてくる。
「あなたまさか、銭ばらまいて、それそのまんまなの?!」
「あ、ああ」
その気迫に思わず気圧された。
「あなた、馬鹿じゃないのホント。閻魔に知られたらタダじゃすまないわよ」
「ああ、そりゃもう遅い」
すでにバレているんだな、これが。そして、たっぷり説教だって食らったさ。
「ああ」
エリーは、右手で目を押さえてふらついた。死神が目眩とは、本当に体が鈍っているらしい。こんど、風見幽香に通報しといてやろうか。
「ホント、規格外ねあなた」
「だから、あんたに言われたかないよ。フランス生まれの「元」死神さんよ」
そう、彼女はすべてが規格外だ。フランスからふらふらやってきた討伐専門の死神で、しかも今は死神を辞め、風見幽香の夢幻館で、門番としてのんきに暮らしている。そんな死神が、規格通りだとでもいうのか。
「そりゃ、そうだけど」
言うと、エリーは少し言葉に困ったようだった。
(続く)
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