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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】
266
:
名前が無い程度の能力
:2012/11/14(水) 06:06:01 ID:ZroGS9XAo
いいスレを見つけた。こういうお題があった方が、遊べて面白いぜ。
それでは思いつきで『香水』を。微グロ注意かも?
──良い香りだ。ツンときつく感じるが、ほのかな甘さも混じった香り。願わくば全身に浴びてみたい、と思いつつも、さすがにそれは異臭になるか、と思い直す。
私は鼻歌を奏でながら、手のひらに液体を乗せた。両手を合わせて満遍なく広げる。クシュクシュと摺りあう音。広がる香りが鼻孔をくすぐる。
香りを楽しみながら入れ物を見る。
床に転がったそれは、閉じられていない口から液体を溢れさせていた。ついさっき、私が手を勢いよく振った時に倒したのである。
もったいない。だが、大体いつもこんな感じ。
少量で十分だとわかってはいるが、この匂いを嗅ぐとつい欲が出る。あと少しあと少し、を繰り返す。最終的には床に倒し、派手にこぼし、手や服はびしょ濡れ。抑えを知らない子供のようだ、と苦笑する。
もう何度目になるのか、またそれを繰り返した数分前。では数分後はというと、頬を赤くしたメイドが、私に向かって笑顔を浮かべている未来が見える。
……ああ、足音が聞こえてきた。物音を聞きつけて、彼女がやってくる。
私は両手を広げ、情け無い笑顔を浮かべて、彼女を出迎えよう。
「レミリアお嬢さま。私は、何度も申し上げたはずです」
ほら案の定。
十六夜咲夜は目端を吊り上げ、私に対して説教をする。床の掃除も服の洗濯も入れ物の始末も、咲夜がやっているのだ。甘んじて受け入れよう。
「お食事の時は、ご自分の許容量を超えないように、と」
違うわ咲夜。これは食事じゃなくてお化粧よ。
こう言えば、きっと咲夜は怒り狂う。だから言わないことにした。
「まあ……その、後始末はいつも通り、私にお任せを」
咲夜の視線は、私の足元に向かう。私は牙を剥き出して笑い、右足を軽く振った。
床に転がった入れ物の脇腹を蹴り上げ、私に相応しい香水をまき散らさせる。
ツンと漂う鉄のような臭い。ほのかに混じったかぐわしき香り。うん、やっぱり良い香りだ。
やはり私は、吸血鬼なのだ。両手を赤く染め、衣服を紅く染め、哀れで愚かな狩人を倒し、喉を潤す。この一連の行為がたまらなく好きなのだ。
蹴り上げた際に飛び散った血は、床に落ちた。壁を染めた。咲夜の頬に当たった。白いエプロンを汚した。美しい銀の髪に触れた。
「香水を、あなたにおすそわけ」
私の言葉を聞いた私の大好きなメイドは、私の大好きな香りをまとい、壮絶なまでに美しい笑顔を浮かべた。
やらなきゃよかったし、言わなきゃよかった。あの時見えた未来は、確実にすぐそばまで迫っている。
私に学習能力が無いのは、まあ、外見が幼いからということで、大目に見てほしい。
だって、抑えを知らない子供って、時として可愛く見えるものでしょう?
ごめん。ホラー系統好きだからこうなった。
自分からのお題は、『カウントダウン』で。
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