したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】

102名前が無い程度の能力:2010/01/27(水) 07:52:46 ID:gMxO2zUE0
>>101続き

守谷の神社を出て、早苗が真っ先に向かったのは麗夢の許だった。
しかし麗夢曰く
「私も和食ばっかりだしなぁ……あ、そうだ、アリスのところへいってみなさいよ」
とのことだったので、早苗は麗夢に言われた通り、アリスの家へと向かった。

「こんにちわー」

鬱蒼とした森の中にぽつんと、まるで人の来訪を拒んでいるかのように建っているその家は、まさに麗夢の説明通りだった。
中に人のいる気配はするのだが、返事がない。再度、今度はドアをノックすると、ドアの向こうからくぐもった声で「入っていいわよ」と聞こえた気がした。
本当に入っていいものか一瞬悩み、すぐにドアノブに手をかけ、ゆっくりとドアをあける。

「すごい…」

思わず声に出してしまうほど、早苗は驚いていた。部屋中に飾られた色とりどりの人形たち。その人形たちに囲まれて、アリスと思われる人物はいた。

「誰…?」

綺麗なブロンドの髪にそぐわない、陰鬱とした声に若干戸惑いつつ、早苗は自己紹介する。

「あ、私早苗といいます。あの、アリスさんですよね」
「ええ、そうだけど、要件は?」
「料理を習いに来ました」
「料理?」

あまりに予想外の答えに、つい作業を止め早苗の顔を見る。

「どういうこと?」
「あの、私和食以外の料理を作れるようになりたいんですけど、麗夢さんに聞いたらここにいけって言われて…」
「ああ、そういうこと」
「はい、そういうことです」

ふーん、とアリスは席を立ち、おもむろに台所へと向かう。その様子を不安そうにただ目で追うだけの早苗。
早苗の中で気まずい空気が流れる。
痺れを切らした早苗が口を開こうとした瞬間、2つのエプロンを持ったアリスが台所から姿を現した。

「はいこれ」

唐突にぽんと手渡されたのは、いかにも女の子らしくかわいらしいエプロン。

「これは…」
「いつまでいられるの?」

早苗の疑問になど付き合ってられないというように尋ねるアリス。

「…明日の朝です」
「そ、じゃあ洋食の基本と、応用のきくレシピ2つくらいかしらね」
「そ、それだけ教えていただければもう!」
「じゃ、さっそくはじめましょ」
「はい!」

かくして、アリスのお料理教室は幕を開けた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板