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【お題で嫁を】お題で簡単にSSを作ってみようか【自慢するスレ】

101名前が無い程度の能力:2010/01/27(水) 07:51:14 ID:gMxO2zUE0
>>99  初投下 気軽に投下できる場所があるのはいいことだ。


それは守谷の神社の昼飯時、神奈子の一言が事の発端だった。

「いやー、毎度のことだけど、早苗の料理はおいしいわねぇ」
「ありがとうございます」
「早苗は料理上手だよなー」
「そんな…」

神奈子と諏訪子に褒められ、謙遜しつつもまんざらでもない様子の早苗。
こんな時こそ、二人の巫女をやっていてよかったと思う瞬間だ。

「でもぉ…」
「でも?」

しかし、神奈子の発言はまだ続いていた。あきらかに陰りのある言い出しにピクリとなる。

「もう少し幅があったらいいんだけどねぇ」
「幅?」

神奈子の発言に不服をあらわに聞き返す。幅とはつまり料理の種類という意味だろう。
そういった意味でなら、自分は十分に多種多様な料理を作ってきているはずだ。

「早苗は和食ばっかだからなー」
「そうそう。たまには洋とか中とかでもいいんじゃない?」
「…そういうことですか…」

言われてはっとする。確かに様々な料理を作ってきてはいるが、それは和食に限ってのことだ。
洋食や中華料理は今まで作ったことがなかった。というより、作れないと言った方が正しいか。

「わかりました。お二人がそう言われるのならば、不肖早苗、山を下りて勉強してまいります」
「え…それってつまり…」
「はい、膳は急げ、今日から明日にかけて御暇頂戴いたします」
「そんなに急がなくても…」
「いえ、お二人にはおいしい料理を食べていただきたいので。それでは」

言って、足早に部屋を出て行った早苗。取り残されたのは生活能力0の神様二人。

「どうしよう、神奈子」

諏訪子はもくもくとほっぺたをご飯でいっぱいにしながら、言葉とは裏腹に緊張感のない声で問う。

「ま、どうにかなるでしょ」

味噌汁をズズズとすすりながら、こちらも緊張感なく応える。
二人の山場は、まだ遠い。


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