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チラシの裏 3枚目

988im@s fantasy9 第二章 第三十七話 1/4:2009/12/26(土) 03:30:59 ID:SteitgaI0
するべきことは決まった。

貴音を倒すこと。
貴音を倒すために、貴音に会うこと。
貴音に会うために、外側の大陸へ向かうこと。
外側の大陸へ向かうために…やよいに会うこと。



しかしやよいは一体どこにいるのか?
見当もつかないまま…
「さぁ、私が食い止めている間にトロッコに乗り、地龍の門まで行くのだ『ブリ』!」
高木王にリンドブルムを任せ、地龍の門へ向かうのだった。

「さて。皆が心配するだろうし、私もここで戻らせてもらおうかしらね」
「律子ボス、ミキ達のことは心配じゃないの?」

「心配するような心許ないあんたならそもそも魔の森で
 行かせたりしなかったわよ さ。行った行った」



「…ね、律子ボス」
「何?」

「やよいに会える場所、何か見当はつくの?」
「それくらい自分で考えなさいよ…
 って言いたいけど。…まぁ…私だったら多分『ク族の沼』を当たるかな」
「そっか…やよいってク族の一員みたいだったもんね」


ク族はモンスターを食して青魔法を習得する特殊な種族。
同族に会えばきっと行方がわかるはず。



リンドブルムからブルメシアのギザマルークの洞窟までの道のりまでの途中に存在する
ク族の沼。


虫の鳴き声と、げろげろというカエルの鳴き声がこだまする場所だ。

湿気で軋む木の橋を渡ると、高く高く生い茂る草むら。
「な、何かでそうで怖いよ…」
ドリルの頭をぽんと撫で、美希が先頭となって草の中を分け入る。


前へと進んでいくと…開けた場所に出る。
浅い水溜りだ。

カエル達の住処。

そこに飛び込み、カエルをダイビングキャッチする少女の姿があった。
「うっうーーー!!」

ほかでもない。
狩猟祭にて圧倒的強さを見せ付けた…やよいだった。



「ゲォーロ、ゲォーロ!」
巨大なカエル、『ギガントード』が飛び上がり、やよいを踏み潰しにかかる。
だがやよいは片手のフォークでそれを串刺しにし…

ぱくりと口に運びたいらげた。
「!!!」
軟体モンスター『アイロネート』も当然のように平らげる。



「えへへ、ごちそうさまでした!」
いくつかのカエルを残して満腹に。
ドリルはとてとてと歩くやよいに声をかけてみる。


「や…やよいちゃん?」

くるりと振り向く。
「? はい!」



「私達のこと、覚えてないかな…
 リンドブルムの狩猟祭で会ったことあるんだけど…」

やよいはぐいっと上半身を下げ、伸ばした腕を反らすガルウィング式挨拶で応える。
「はい!もちろん覚えてますよ!
 えっと!美希さんに、雪歩さんに、ビビさんですよね!」
意外や意外。


「覚えてたの…」
「あんなに大勢の人の前にいくことってあまりなかったんです…
 その、何か恥ずかしいことでもしちゃってたかなーって…」


「ううん。そんなことはなくて…
 あのね、やよいちゃん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」




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