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チラシの裏 3枚目

985im@s fantasy9 第二章 第三十六話 1/3:2009/12/24(木) 04:04:21 ID:KmlzUA/s0
「姉様…どうしてこんな……」


訪れたリンドブルム都市部は壊滅状態だった。
あちらこちらから火の手と煙。
通りには機能を停止した黒魔道士達が民衆に殴られている。
兵士が剣を持ちリンドブルムの民を威圧している。

「……これが召喚獣の威力か
 我々は、手にしてはいけない力を手にしてしまったのか…?」

かつて千早に指揮されていた女兵達も、それに気づかざるを得ないようだった。


リンドブルム城にまずは行く必要がある。
高木王が現在どうなっているのか、確かめなければ。


「ビビ、もしかしたら今の状況で城に行くと怪しまれるかもしれないよ
 ここに、残ってて欲しいの」
ビビの低い肩をぽんと叩く。

「ええ!?でも、ボク…」
「ビビっちゃ駄目だよ、ビビ。ここで待っていれば大丈夫だから!」
「ビビ君、少しの間だから…我慢しててね?」


そして二人はリンドブルム巨大城へ。




「……おお、美希君に萩原君か『ブリ』」

真っ黒なブリ虫…高木王はテラスから外を眺めていた。


「…見た『ブリ』かね、リンドブルムの惨状を」
「はい。…召喚獣は、私の体から取り出されたものです
 …申し訳、ありません」


「…いや。それは前々から解っていた『ブリ』よ…君に美希君を浚わせたのは、
 君を戦争利用しようとする春香君から君を逃がすためでもあったしな『ブリ』
 君が気にすることではない。」

城の隅々までを、アレクサンドリア兵が闊歩している。


「………君達に話したいことは、他でもない
 この戦いのこれからについてだ『ブリ』」

美希は真剣な目つきになる。
「…これから。」
「うむ」


「黒魔法を自在に操る…アレクサンドリアの主力兵器『黒魔道士』
 彼らが一体どこからやってきたのか、君らは知っている『ブリ』かね」

「ダリ?」
「いやいや、そういうことではない『ブリ』。誰が黒魔道士を発明したかだよ」
三角帽子、ローブ、厚手の手袋。
心を持たないかのような彼らはどこからやってきたのか。



「実は極秘の調査で明らかになった事実『ブリ』だが、
 アレクサンドリア女王である春香君の元に『ブリ』、ある時期から一人の
 武器商人を名乗る女性が現れた『ブリ』らしくてね」
「…ある時期…」


「今から2年前のことなのだが」
「…………2年…前…」

「…ドリル?」
「2年前…確か……(…千早ちゃんの弟君が…)」



「そう。その女性は春香君の前に連れて来た『ブリ』のだよ、
 物言わぬ、生まれたばかりの魔法人形を。それが…」
「…黒魔道士……」


「現在より小さな形をしていたとされている『ブリ』がね。
 その技術を伝えられた頃から春香君は変わり始めたとも言われている『ブリ』
 そしてその黒魔道士を伝えた女性は…」




「四条貴音という」




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