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チラシの裏 3枚目
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「み、美希姉ちゃん…」
「……クレイラが……!」
「…そんな…… そんな」
黒魔道士が光の玉になって詰められたポッドから飛び出た美希たちは、空から眺めた惨状に愕然とした。
「…あれが……『召喚魔法』」
立て続けのショックにあずさは最早動くことすら出来ない。
…美希とビビだけで動くことに。
だが、この場所からなら千早にばれずに春香の元へ行き倒すことが出来るかもしれない。
「……ん?」
しかし動こうとして早々、美希は気配を感じる。
階段の上の扉を叩く音…女兵だ。
影に隠れる。
「千早様、陛下がお待ちです」
現れたのは千早だった。
「ええ。今すぐに…」
「では、お伝えしてきますね」
扉から出て、手すりに手をかけ空を眺める千早。
「……」
見下ろすと、黒魔道士たちがポッドから戻り整列している。
「私達は、所詮あのような人形達と同じなのね…」
「?」
美希はプロペラの回る音から注意深く千早の声を捉える。
「召喚魔法…あれを使って春香様は霧の大陸を掌握するつもりなのね。
恐ろしいものを手にしてしまった…
…クレイラを消滅させる意味まであったのかしら…
一体どうなされたっていうの、春香様は。」
「……道具である私が考えても仕方のないことね。」
千早は通路を渡り、春香の待つブリッジへ。
美希はそれを確認すると素早く、足音を立てぬようにその後ろを走る。
そして…扉に耳をつけ、ブリッジの様子に耳を澄ます。
「春香様、只今戻りました」
「遅いわよ千早ちゃん 例のものは。」
「こちらに。」
「おお…これよ、これ! これこそがブルメシアを倒した証、
4つの宝珠『クリスタル』のひとつ…!ふふふ、あはは、はははははは…!!」
「…労いの言葉もなし…か」
「…ところで、春香様」
「何?早く出て行ってくれないかしら」
「…ひとつだけお聞かせいただきたいのですが」
「…雪歩様がお城に戻られたそうですね。抽出の儀式も終わりになったようですが…
雪歩様は一体今…」
「眠ってるわよ、地下でね。
儀式も終わったことだし、あの子はもう用済み」
「…といいますと」
「城に戻ったらあの子を始末する。
表向きには盗賊どもに浚われたまま殺されたことにしておきましょう
バレたならリンドブルムへのスパイとしての処分に変更。
全く世話の焼ける子だったわ…」
「………? ご冗談としては笑えませんよ、春香様」
「何?私がこの場で冗談を言うとでも…?さ、早く自室に戻って
黒魔道士は先に城に戻すように」
「…!!!」
美希は全速力で走り、あずさの元へ。
「…あずさ!あずさ!」
「………何」
「春香女王が…春香女王が、ドリルを始末するつもりなの!」
「ドリル…?」
ビビが答え
「雪…」
美希が遮る。
「ミキの仲間だよ!!」
ブルメシアの民のアレクサンドリアへの感情を考慮した結果であり…本心でもある。
大切な仲間を、好きになった子を。
殺させるわけにはいかない。
「黒魔道士は城に戻るんだよね、それなら…!」
3人はもう一度、ポッドの中へ。
光の玉となり、空へと飛んでいく…行き先は。
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