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チラシの裏 3枚目

964im@s fantasy9 第二章 第二十九話 1/2:2009/12/11(金) 01:57:00 ID:NDy/TuCA0
千早は立ち止まった。

「逃がさないよ!」
あずさを起こした美希はすぐに戦闘態勢を取る。
「逃がさない…? ブルメシアで私に敗れたことを忘れたの」

あずさも漸く立ち上がる。
「忘れる忘れないではないわ…
 ブルメシアに続きクレイラまでもこんなにしておいて」

「ただで済むとは思わないでください!!」
あずさが光に包まれる。
「…そこの金髪の子だけでなくあなたもトランス能力を…!」
紫がかった光の柱があずさを包み込み…


鎧を深くかぶった、伝説の龍騎士の姿へと変化させる。

ブルメシアから、クレイラまでの道のりを経て再び千早との戦闘は…
こうして再び幕を開ける。
しかし…それはまたもむなしい結果に終わるのだった。

「は…!!」
ジャンプ攻撃を仕掛けに、いつも以上の高度に飛び上がったあずさは…

「一発!!」
槍を千早に突き刺し、気の力で戻し…

「もう一発!!」
もう一回放ち

「最後!!」
落下して千早に突き刺す。


「……どうです」
少しはダメージを稼ぐことは出来た。しかし…

「あなたの周りを見てみることですね」
…見ると、あずさが戻った地上には千早以外誰も立っていなかった。


折れた木の根元に叩きつけられたビビ、
折れた斧の刃を手にしたままうつぶせに倒れたフラットレイ、
千早の足元で血を流し倒れる美希。


「……!」
美希から奪った道具袋をあずさの足元に投げ捨てる。
「手持ちの道具も立て続けの戦闘で切らしていたらしく… もう、あなただけですよ」
敗色が濃厚…いや、確定的。

「そんな…」
「フラットレイという龍騎士は非常に残念でした。
 あんな脆い斧でなかったなら、私と対等に戦えたかもしれなかったというのに」

赤銅色の剣をあずさの眼前に掲げる。
「この私の鍛え上げられた肉体と、剣術と、『聖魔法』
 そしてこの『宝剣・セイブザクイーン』がある限り私に敗北は存在しません」
千早の体が揺らめき…
「!!」
千早の眼前に一瞬にして跳躍、ミスリルスピアが粉々に砕け散る。

そしてもう一振り。
「…あ……!!」
片脚に激痛と出血…あずさはがくりと膝をつく。
「これであなたも戦闘不能。」

それでもあずさは渾身の力で千早の服の裾を握る。
「…終わりですよ」

振り払うと、ここ聖堂を除いた町の殲滅を終了した黒魔道士が集まってくる。
「もう私を追うなど考えないこと」
黒魔道士が光の玉になる。
その光の玉に千早は吸収され、空へと立ち上っていく。


「……う」
美希が起きる。


「……あずさ」
「…追わなきゃ… 千早将軍を…」

黒魔道士たちが光になって撤収していく。
あずさは脚を引きずり……その光に飛び込む。

「…ミキも行くよ」
ビビを連れ、光の中へ。




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