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チラシの裏 3枚目
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「はぁあ!」
黒魔道士の首がボロリ。
「ふんっ!!」
腹に一刺し。
「てあああ!!」
肩からわき腹までを両断。
「ここは私が守る!早く行ってくれ!」
現れたのは、巨大な斧を振り回す薄黄色の鎧を纏った男。
「あなたは…!」
その鎧、その技、その顔。
…あずさが忘れるはずはなかった。彼こそ、長きに渡りあずさが探し続けた…
フラットレイその人だった。
「あずさ…!早く中に!」
「……私はここに残ります、美希ちゃんたちは中へ!」
敵を警戒しながら、鎧越しに背中を合わせる。
「…ずっと探していたんですよ、フラットレイさんのこと」
「……」
「10の山を越え、10の川を渡り…。最後に聞いたのは…あなたが死んだという噂。
あれから、どこへ行っていたのですか…?」
「………旅の途中パック王子に導かれ、ようやくこの場所までたどり着くことができました」
「…そうだったのですか」
「あなたが見つかって本当によかった…これから、クレイラを護りきったら二人でブルメシアを守って頂けますね…?」
幾年にも及ぶあずさの中の気持ちが、氷解していく。
しかし。
「…すまない。俺は…あなたを思い出せないんだ」
「……え?」
あずさは笑顔のまま。
「…覚えていないんです。…何も。…フラットレイという名前も、パック王子に言われて名乗っているだけ」
顔が…張り付く。
「……冗談ですよね?もう、フラットレイさんったら…」
「それ以外、何も思い出せないんです。…すみません」
表情が一瞬にして洗い流されたあずさは強く肩をつかむ。
「冗談はおよしください!私を覚えていないというのですか!?
ブルメシアのあずさです!龍騎士をしていた、あなたの…!!」
「すみません…俺、もう……何も」
「嘘だって言ってください…お願いです、…フラットレイさん…」
その目をまっすぐに視線が射る。……その目は悲しみしか帯びていない。
「……」
肩をつかむ力が抜ける。
その場にあずさは…崩れ落ちた。
そんな時だった。
「あずさ!!」
聖堂から青い髪の女性が現れる。
…如月千早。
そして声がしたのはその後ろ……美希とビビのものだった。
「千早将軍が……後ろから回ってて!!今宝珠を盗まれたの!
立ってよ!!止めなきゃ!!」
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