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チラシの裏 3枚目

960im@s fantasy9 第二十八話 1/2:2009/12/10(木) 02:55:09 ID:cCRjE8eI0
「ほんと…砂嵐が収まったの!」
「大変なことになったわ…この町を守るものが何もない!」

「ボクたちで守ろうよ、クレイラを!」
「……そうね…」



クレイラの町を出て、はしごを下りクレイラの幹へ。
内部の流砂を抜け、下ると橋…そこで待ち受けていたのは


「…あなたが来たのね、やっぱり」
蒼い長髪、鋭い眼光、携えた長剣。
「如月千早!」


ブルメシアで大敗を喫した相手…アレクサンドリアの女将軍だった。
「…なるほど。ブルメシアの者がいたから砂嵐に入れたというわけね」

「何をしに来たの…?もしクレイラを滅ぼすつもりなら、そうはさせないの!」


「春香様はブルメシアの宝珠をご所望なさっているのであり…
 クレイラの民の命をお求めではないのよ。
 …解ったら退くことですね。ここには残存する戦力が存在しないから…」


千早が後ろを振り返ると高い声が聞こえる。
「彼女たちでなく、私一人でこの先に向かうことにしたのです」


背後を見せた千早にあずさは突きにかかるが…
「千早さまっ!」
「…」
深紅の装飾を煌かせ、赤銅の剣はあずさの槍を勢いよく吹き飛ばした。
「あ…!!」


「抵抗戦力がないから私は一人で行くことにしたのですよ
 人命と宝珠、どちらが大事かよく考えなさい」



「…」
答えなど知れたことだった。
一同が黙っていた…… その時だった。

「タイヘンだーー!!ビビ!」
「パック!?」

背後から現れたのは聖堂に保護されたパック王子。
「……ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ… …急いで!!急いで町に戻ってくれよ!」
「どうしたの?」
「アレクサンドリア軍なら目の前よ、あなたこそ…」

「違うんだ!! アレクサンドリア軍は地上からじゃない!!
 『空からやってきたんだ』!今…みんなを襲ってる!」

「えええ!?」
「そんな…!」

美希もビビも言葉が出ず。
…しかし……次の瞬間にはからだが動いていた。

「それが狙いでしたか…
 人命か宝珠か…?ええ、そういうお答えでしたか ………最低の将軍ですね!」
「…!?」
目を丸くする千早にはき捨て、あずさも来た道を戻り始めた。
「………」
「千早様…一体これは」
「…………春香様…」




「あああああああああああああああ!!」
「いやあああああああああああ!!」
「助けてぇぇえええええええ!!」
「ママああああああああああああああ!!」

様子を見に離れた町はすでに惨劇の様相だった。




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