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チラシの裏 3枚目

922im@s fantasy9 第一章 第十六話 1/3:2009/11/28(土) 03:10:02 ID:UFuZ.9kw0
ひとまず、『雪歩王女誘拐』の任務は完了。
美希は客間で休んでいた。


「…ん…
 ……ドリル、今何してるかな」
客間を離れ昇降機で上層へ。
「…あ」
歌が聞こえてくる。
階段を登り、更に登ると…金色の鐘が吊るされた真っ白な展望台。


「……」
何も言わずに近づくと…。
「…あ」
流石に気づかれてしまった。


「…ごめん。うるさかった、かな…」
「ううん。そんなことないの ドリルが歌うと可愛い感じに聞こえるね …ね、その歌…何の歌なの?」

「…え? うん……
 …実は、私自分でもこの歌をどこで知ったかよく解らなくて…」
「よく、解らない…?」

「…うん。物心ついたときには歌ってて…姉様によく歌ってたの」
「春香女王に…?」
ドリルの顔に花が咲く。
「うん。当時はまだ私と同じ王女だったけどね?
 お姉ちゃん、って呼んでたんだ
 この歌を歌うとね…笑ってくれたんだよー、お姉ちゃん」
「…ドリル」


「…………。」
その姉に自分が心配かけていること、
その姉が自分を取り戻すために残虐な手段に出ていること、
その姉が戦争を起こそうとしていること…。

ドリルの顔の花は…瞬く間に萎れた。
「……ごめんね、話してもどうしようもない話しちゃって…」
美希はとっさに、話をそらす。
「あ、いいよいいよ。それよりさドリル、ちょっと目の下にクマできてるよ?」
「ふぇ?」

ドリルの目についた、黒ずみを指先でちょんとして舐める。
「せっかくの可愛さが台無しなの。 そーだ…
 …よく眠れないなら…ミキが添い寝してあげよっか〜…?」
手をわきわきとし、ファイティングポーズに似たポーズで嬉々としてドリルに迫る。

「ええ!?…い、いいよ…私一人でも寝れるし…
 美希ちゃん、私そんなに子供じゃないよ!?」
手を頬にやり、ふるふると首を横に振るドリル。

「……子供じゃないから言ってるんだけどなー…」
「?」




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