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チラシの裏 3枚目
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「エックス…まさかこんなのに勝ってしまうなんて…」
戦いはかなりの激闘となった。
だが決め手はアームチップの力、クロスチャージのストック。
これにより、次から次へと連射されるクロスチャージで究極のボディを持ったシグマを圧倒することができた。
「シグマ…諦めろ。お前はもう俺達の敵じゃない。」
「…まさか…こんなはずは!!!」
明らかに焦っているシグマ。
再び、以前のようにワイヤーフレームだけのウィルス体でエックスの前に現れる。
「…ええい、ならば…お前の体を私が乗っ取り、再び世界を手に入れてくれる!!」
噴出した炎に飲み込まれる研究所の中、シグマはエックスを追い始める。
炎に飲み込まれないようにしながら、シグマに乗っ取られないようにしながら。
全力で逃げ続けるエックス。
一本道をどんどん逃げ続けるが…
「しまった…行き止まりだ!!」
「道…道は…ないわ!!」
壁を叩いてもどうにもならない。一体どうすればいいのか……
「今です、ゼロ!」
その瞬間、天井に穴が開き剣を振り、彼は現れた。
「ゼロ…どうやってシグマを…!?」
「待たせたな、エックス…。
どうだ、シグマ。ドップラーが開発したシグマウィルス用抗体の味は!」
「ゼロ…貴様…またも!
ぐあああああああ!!!!!
…き!消えていく…!私の…!データ…が…!」
シグマウィルスが歪み、消滅していく。
透明なシグマの顔が…歪んでいく。
「さ、脱出よエックス!」
大平原へと降り立ったエックスとゼロは遠くから燃え盛るドップラー研究所を見つめる。
エックスはそして…目を閉じる。
あの時のことを思い出していた。
「シグマ隊長、何を!」
「ぐあああああああ!」
「どうしたエックス!私を撃って見ろ…さぁ!」
シグマはゼロの頭を持ち、彼を持ち上げている。
「さぁよく狙え!さもなくばゼロは死ぬぞ?フハハ、フハハハハハ…!」
第17部隊隊長シグマが豹変した日のことだった。
「エックス。この世に…犠牲のない進化など…」
…この先は思い出したくもない。
エックスは引き金を引くのをずっと躊躇っていた。
人質を取られると自分は弱い。殺してしまうことばかり考えて。
…事実、そうである。同僚のハンターが巨大メカニロイドに捕まった際、
エックスは撃てなかった所をシグマ隊長が攻撃したのだが…人質は死ななかったにせよ無事ではなかったのだから。
…ゼロでも無理だったと聞いている。
果たして…今の自分ならそれが出来るのだろうか。
そんなことを…考えていた。
「え…っく…す…」
声が聞こえる…シグマの声だ。
…いつの声だろう。1度目か、2度目か?さっきのことを思い出しているだけか?
いや、違った。
「エックスうううううう!!」
「!」
気がつくと、シグマを斬ったゼロのセイバーに小さくシグマの顔が浮かんでいる。
「ゼロ!ビームサーベルを投げろ!…早く!」
「ああ…!」
シグマの取り付いたビームサーベルを力いっぱい投げるゼロ。
「終わりだ…シグマ!!」
空に向かい放たれたエネルギーの塊の中で……ゼロの剣ごと、シグマは今度こそ消滅していった。
新しい剣など、また作ってもらえばいい。
「…ゼロぉ…。」
安堵するゼロのオペレーターの声が聞こえる。続けてエックスのオペレーター。
「…帰ってきて、エックス!」
「行こう、ゼロ!」
「…ああ」
澄んだ気持ちの中、彼はゼロを呼び…走っていく。
ハンターベースへと……帰っていく。
やがて訪れる…ゼロとの戦いを、今はまだ何も知らないまま。
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