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チラシの裏 3枚目

897im@s fantasy9 第一章 第七話 1/2:2009/11/25(水) 03:08:09 ID:aT9CEP/c0
「………ん、ううー……こ、ここは…」
雪歩が目を覚ますと…
そこは魔の森の出口で張ったテントの前。


「姫様!お気づきになられましたね!」
真は喜びますが…

美希は浮かない顔。
「デコちゃん……。
 ………せめてみんなは脱出できたのかな…」

伊織から投げよこされた紙を開くと…
「…地図…… …そっか。デコちゃんはこれを渡すために…」

タンタラスを抜けた以上、歩くのは自分の足。
…地図がなくては、成り立たない。



「…美希さん、でしたね
 ビビ君も、ありがとうございました…」
「姫様、ビビ殿はともかくこやつなどに礼なんて要りませんよ
 こいつらのせいで姫様はこうした目に…」

「……いえ。私が望んで、美希ちゃんに浚って貰うように命令したのです
 …全部、私の責任です …私がモンスターに浚われたのも、
 ビビ君や美希ちゃんを危険に晒したのも…真ちゃんに迷惑をかけたことも」
「………」

責めるに責められない空気が辺りを包み込む。
そこに美希も加わる。

「…雪歩王女、とにかく無事でよかった。
 ……これからのことを話したいんだけど、いいかな」
「はい」
「うん!」

「これからのことなど決まっている
 アレクサンドリアへ帰るんだ。そしてお前達は裁きを受ける…
 覚悟を決めておくんだね」


「……なら、アレクサンドリアへ行くための道順を説明する
 というか、ここからどこへ行くにも一つの道しかないよ」


美希たちが暮らすは『霧の大陸』には大陸全土にまたがる巨大な山脈地形があり
モンスターを生み出し、生物の心身を狂わせる魔の大気『霧』から逃れるべく
その上に人々は国を形成している。

霧の大陸の三国。アレクサンドリア、リンドブルム、ブルメシア。
低地にあるのは、山を壁として使い霧を遮ったブルメシアのみ…

そして、この土地はブルメシアへは繋がっていない、霧に満たされた地。
町などは存在しない。

すぐそばにもモンスターが駆ける危険地域である。
美希たちに出来るのは、高地へ戻ることだけ。


…しかし、高地もまた山の上…アレクサンドリアへ続くとは限らず、
現にここからアレクサンドリアへ登る道は存在しない。
「…となると、だよ」

飛行する乗り物を使いアレクサンドリアへ向かわなければならない。
「カーゴシップが『ダリ』っていう町にあるの そのために『ここ』に行くことになる。
 …というより、何をするにも霧から逃れるためには『ここ』を通らなきゃいけないね」


夜が明けるのを待ち…次なる目的地へ。
「雪歩、ミキのことはさん付けなんて要らないよ 美希で大丈夫」
「じゃあ…宜しくお願い致しますね、美希ちゃん」




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