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チラシの裏 3枚目

881im@s fantasy9 第一章 第二話 1/3:2009/11/22(日) 03:12:56 ID:yeEZGkwY0
城の外側にある…満席の城内劇場。
その中心に停泊し、ステージに変化する劇場艇。
こっそりとビビとパックが移動する中…

団長である律子は衣装を着用、ステージの中心で前説 そして…


「それでは、『君の小鳥になりたい』開演!」

割れんばかりの拍手の中…ステージが競りあがる。


「わっほい!!」
待ってましたとばかりに扇子をばたばたさせる春香女王。

しかし…
「………」
雪歩王女の顔は俯いたまま。


「………!」
それをいち早く察知したのは、王宮男性兵の部隊プルート隊の隊長。
「はじめ!!」
剣をかざすと、それを合図として花火が次々に撃ち上がり、紙ふぶきが舞い…
華々しい王国最大級の演劇の開幕を告げた。




演劇は、一人の平民の男マーカスと国の王女コーネリアの恋物語。

主役マーカスはウサちゃんが演じ…コーネリアは奈緒。
美希、涼、伊織の役は、コーネリアの父たる律子演じる暴君に立ち向かう仲間の役。

「ポーリー!」
「ファイダ!」
「メデオ!」
演劇用装置を用いた魔法演出や剣撃での迫真の演技。
裏切った伊織演じるブランクと美希の一対一の殺陣を経て
その素晴らしい演技に高額のおひねりをもらいながら退場。

「ぐえ!!」
「ぐはっ!!」
…コーネリア誘拐の演劇から一転、本物の雪歩王女誘拐作戦が開始される。


だらしのない男性兵プルート隊員を殴り倒し、鎧を奪い変装することに成功。

「事前調査によると、この階段の上に王室の貴賓席があるらしいわ」
「よし、じゃ行こう!」


と思ったとき。
「…美希、隠れろ!!」
セクハラ紛いな装備の女性兵が見回りに来た様子…隠れてやり過ごす。

「…危ない危ない」

王室の趣味なのかは不明だがアレクサンドリアは男性兵より女性兵の割合がとても多く…
警備、真面目さ、戦闘能力どれをとっても、軽装な女性兵は重装の男性兵の比ではなく……

男性兵を一対一で難なくタコ殴りに出来た彼女らでも、女性兵を相手にするには少々辛い。

「美希、知ってる?女性兵をまとめてる如月千早将軍って
 かなり巨乳だけど…あれ、実はパッドらしいのよね …って美希!?」


などと言っている間に、美希は階段を登っていってしまった。
「……何か気配がしたの」
すると、扉の奥から白のフードを被った細身の少女が走り去ってきた。


「…!」
「…あ、す、すみません〜」

よろよろしながら階段を下りようとする少女だが…
「あれ?  …ねえ、どっかで見たことあるような顔だけど……気のせいかなぁ」
美希は引き止めます。

「え?そ、そんな…人違いですよぅ…」
「可愛い子には目がなくて、招待客の一人一人までチェックしてたミキが
 こーんな可愛い子見逃すわけがないんだけどなー…」

じろじろと少女を嘗め回すように覗くと…
「あ、その、あの… すみませんっ!!」
少女は一目散に逃げ出した。


「ちょ、今の子誰よ!?」
「追うよデコちゃん!」
「え?」
「今のが雪歩王女なの!!」
ひょろひょろと走る雪歩を追いかける美希と伊織。




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