レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
チラシの裏 3枚目
-
人々の期待を一身に背負った、空の上を行く特製飛空艇『劇場艇プリマビスタ』
梯子を降りた一人の金髪の少女は、扉を叩く。
「ミキだよー …いないの?」
ミキと呼ばれた少女は部屋の中へ入り、手に持っていたカンテラの火を中心のテーブルに置かれたランプに移すと…
「遅いわよ美希、やっとこれで揃ったわけね」
奥からぞろぞろと仲間が現れる。
「伊織、ウサちゃん、涼。何だ、みんな来てたの」
劇場艇のメンバーのよう。
「菜緒やゼネロやペデロはまだ来てないよ。…で、ボスも来てないんだけど…」
と言った瞬間。
ガチャリと、階段になった脇の扉を開けて、何者かが飛び降りて剣を振り回してきた。
「!!」
謎の女…その頭は龍だった。
「とうっ!!」
龍のような頭をした男の剣をウサちゃんはガード。
伊織が男から手馴れた手つきで男のポケットから高級ナイフ、メイジマッシャーを盗むと…
「てや!!」
美希は両手のダガーで男の頭を挟み込むように左右から斬る…と
「こらあああああああああああああ!!」
龍の頭は真っ二つ。…中から、眼鏡の女が姿を現した。
「いきなり襲っておいて何言ってるのよ、律子」
「ボスの自業自得だよね」
「…あいったた…ちょっと脅かしただけじゃないの」
律子と呼ばれた、ボスは思い切りぶつけた頭を押さえながら、扉を開ける。
「ま、とにかく結構腕をあげたようで私としては嬉しいわ
さてさて!作戦会議始めるわよー、ちゃっちゃとする!」
「アイアイサー!」
美希、伊織以下6人が集合。小さな部屋のテーブルに置かれた模型で、作戦の説明を行う。
「さて、今回の作戦だけど…」
作戦…そう、演劇の段取りではない。
彼女らは別のことも行うつもりでいるのだ。
…いや、むしろそれが彼女らの本業。
「我らが目指すはアレクサンドリア王国。
そして、私達『盗賊タンタラス』の目的は、この国の元第二王女、現王女の『雪歩』姫を浚うことである!!」
「その先からは私が説明するね」
そう。演劇は囮…彼女らは、国民から人気の高い王女を浚うことにあったのだ。
続いて涼と呼ばれた女のような男。
「もうすぐ、私たちの乗ってる船がアレクサンドリアに到着するの。
で、予定通り演劇の『君の小鳥になりたい』を上演し…
頼むわよ、主役のウサちゃん!」
「頑張る! けど誘拐作戦の主役は、美希ちゃんと伊織ちゃんだ!」
「幕間の間に私がこれで城中の奴らを混乱させる…」
伊織が手につまんでいるのは皆が嫌がる恐怖の害虫『ブリ虫』
「…けど、どうにもブリ虫ってのは苦手ね」
「そうじゃないと効果ないと思うよデコちゃん」
「で、その後はアンタの出番よ美希」
「よし、わかったの!!
その隙に、春香女王を誘拐すればいいんだね!!」
「そうよ美希!私達が誘拐するはこのリボン2つの、ののワった春香ーーーーー」
律子はどうして用意していたのか春香人形を取り出し…
「なんでよ!!」
放り投げノリツッコミ。
「…ごめんなの。
えっと、それじゃあミキはその隙に、春香女王を誘拐すればいいんだね!!」
「そうよ美希!私達が誘拐するはこのお菓子作りが得意で、ドジな春香ーーーー
違うっ!!」
「ごめんごめん、えっと、じゃあミキはその隙に、春香女王を誘拐すればいいんだね!!」
以後50回ほど繰り返し…
「美希!あんたちょっとしつこいんじゃない!?」
その間に化粧を済ませた菜緒に乱入されたりしながら。
「…その隙に、雪歩姫を誘拐すればいいんだね」
「だから春香じゃ… やっと正解したのか。
そ、私達が誘拐するは、王国始まって以来の可愛さと名高い萌え萌え王女『雪歩』!!」
そして、それ以降会議は順調に進み…
劇場艇プリマビスタは、アレクサンドリア城へ到着したのだった。
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板