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チラシの裏 3枚目

859サガフロンティア×アイマス クーンやよい編 第四十七話 2/2:2009/11/13(金) 03:30:19 ID:U95ykrvA0
「………私は、そこで思ったんです 幸せになるべき人なんてこの世には存在しない
 幸せになる運命の人と、幸せになれない運命の人がいるんだって。
 …町の坂道を登るたびに、あの人が傍にいる錯覚を何度覚えたことでしょう。」


目をきつく細め、シリンダーを回転させます。
「それが運命なんです。創造神話の話を聞いたのはその後だったわ。回転する斧で切られた神様の話。
 …神様は、もうずっとずっと前からいなかったのね」


「………私は 強くなりました。
 利用できるものは利用する それが例え何であっても。
 その行いが常識から見た善でも…悪でも。いえ、常識なんて誰かが決めたこと。
 …強いて言えば、この世界を形作ってきた『行動すること』が善。『行動しないこと』こそが…悪。
 この世界で最後に頼れるのは自分。…行動することで、人は進化し、世界を形作ってきたのですから」


「…私は行動しました。運命を変える術があることを知って。
 …マジックキングダムの情報を聞きつけ、学院に侵入し、暗部の秘密と指輪を握り。
 それが世間は悪いことだとも言うでしょう …自らの運命から逃げたと言うでしょう」



「…いいえ…逃げは何もしないこと。…或いは何かを行っても、それが絶対に何にもならないこと。
 ………私は、行動し…その結果、運命を勝ち取りました
 真ちゃんの運命を書き換え、やよいちゃんを利用し…全ての指輪を手に入れました」


「………人は誰かの力じゃなく、自分で幸せになれる。 その幸せになるのを、…非難することは出来ません」


「やよいちゃん…あなたは行動した者。けれど他の者たちはマーグメルに残っていたわね… 
 全て、それが…証明しているんじゃないかしら」



銃を突きつけます。
「……さようなら」

…しかし。


「…………」
一向に引き金を引きません。
「……躊躇っているわね、私としたら情けない」


…それはあずさの内部での、葛藤だったのかもしれません。
「…でも」


異なる環境で育ったやよいは…見上げます。
「でも…私は旅をしました。こうやって、ずっと戦ってきました。みんなといて、凄く楽しかったです」

…真っ白な環境で生まれ育った彼女が…最期の言葉として、あずさに投げかけられます。
「…みんなに幸せになってもらいたいんです!!」
「…そんな言葉は聞き飽きました!!」


その瞬間…あずさの背後に気配。

「!!」
あずさは振り向き発砲。
ブリューナクはその人影を、真っ直ぐに貫通していきました。 …まるで、間に何もないかのように。



「……高槻さん…」
千早のハイドビハインド。陰術の…ダークスフィア以上に価値の無い術でした。


「…!!」
ブリューナクの装弾数は1発。
あずさは腰元のリーサルドラグーンを片手で引き抜きやよいに向けようとしますが……

「あずささん!!」
やよいの最弱の攻撃手段『尾撃』。

やよいの尻尾は、あずさの手を直撃…


「……!!」
リーサルドラグーンの弾丸はやよいの頬をかすめ外れ…
あずさの手からは、ブリューナクが吹き飛びました。



…指輪と、共に。


「…………」

指輪を失ったあずさは、瞳孔が開いたまま倒れます。


「……あずささん」

そして、ゆっくりと瞼が閉じられました。
…その顔は……どこか、何かに疲れきったように見えました。




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