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チラシの裏 3枚目

822サガフロンティア×アイマス クーンやよい編 第三十二話 3/4:2009/11/09(月) 02:07:57 ID:ZAjHQp/M0
「いやね、ここの養分になってもらう死体にはマジックキングダムからも提供をもらってるんですよ
 術の素養のある献体はいい植物を育ててくれますよ…… それでそのマジックキングダムなんですが。」

「……実はあそこにも人に言えない秘密がありましてねー
 あそこで生まれる赤ん坊の中で、特に素質のある子はある処理を施されるんです」

「…胎児を二つに分けるのだろう。…殺し合わせるために 君らの提供した魔術的装置で」
次々とナシーラの口から語られる、非人道的な行いの事実。

「…ええ。あそこで二つに分けられた子供はやがて成長し、術士として完全になるために殺しあわれます
 ………でも、あなたは勘違いしていた」

「…何をだ」
「あの双子にあの装置の手がかかっていないと思ったら大間違いだというんですよ」
「!!」

「亜美ちゃんと真美ちゃんに何をしたの…!」

「12年前…この研究所にはかつて、マジックキングダム出身の研究者がいました
 名を『双海』
 彼には妻がいて、身ごもった子供は双子…どちらも高い魔術的素養を持つ子供と判断されました
 しかし、夫妻はキングダムにそれを渡すのを拒みました。私としても目をつけていたのですが…」
「…」
「その夫妻はあまりにしつこかった…」

「しかし夫妻もこの研究所の職員。
 …外の世界に出られるわけもなく、当時から研究所の幹部だった私に逆らえることなどない。
 …そこで、彼らは私が仕切る以前にこの研究所をやめた科学者に娘だけを預けたようですね
 ……私のサンプルにされる直前に」
「…預けられた科学者が…私達が『双海』さんと呼んでいる方ですね」
「妖魔から人間が生まれるとでも思ったのですか?娘さん、血色がいいでしょう。人間ですからね」
「!!」
「でも二人は気づいていなかったようですね…
 二人はすでにキングダムの手に堕ちていたことに。
 『元から双子だから人為的に双子にして殺し合わせる必要はない』とでも思ったのか」

「…まさか!」

「私が聞いた情報によると二人の娘は魔術漬けのマジックキングダムの学院で
 規律の行き届いた表と法から隔離された裏の二つの学院で分けられて育ち
 速成剤の投与で通常の1.5倍のスピードで成長し現在外見だけ18歳…
 どこかで殺しあっているようですよ。

 この人が育てている分けられたニセモノの娘になど私も学院も興味などありませんしね
 偽の親に偽の娘…涙を誘います」

「……分けたのか………分けたのか、亜美と真美を!!
 …ブルー君とルージュ君が…双海君の本当の娘なのか」

「だからそうと言ってるんですって。
 …残念ながらついさっき、双海の妻は誰かさんに殺されて脳を破壊され殺されたという情報も入りました
 もう一回…涙のご対面がここで実現するわけです。さあ…双海君。君の代わりに娘を育ててくれた
 ヌサカーン博士にお礼を言いなさい」

…そうしてナシーラが言葉を向けた相手は……『地龍』。
それが…本物の双海のようです。

「…………どういうことか解りませんが……あなたは沢山の人々の人生を狂わせてきたようですね」
「また数人増えますよ そこのお嬢さんは使い物になりませんけどね」

「…わ、私が……」
「ナシーラの言葉に耳を傾けては駄目だ」

「………」
自分の手を見つめると…ひどく荒れています。
「やはり元の種族が弱小なラモックスでは細胞変異に限界がある。」
「…そ、そんな」

「もう次が限界で変身もできませんし」
「やめろ!!」

「大量の薬剤投与による人工的な変異を繰り返したせいで体もそう長くは…。」
「私が………」


「踏み潰しておしまいなさい」
「ごおおおおおおおおおお…!」
地龍はうなり声をあげると踏み潰しにかかります。

「間に合うか……!?」
真は飛び、地龍の足からやよいを救い出しますが…
「ぎゃああああおおおおおおおおおおおお!!」

地龍は体に巻きついた鉄球を振り回し、やよいと真をカプセルの並んだ壁に突き飛ばしてしまいます。
「うああああああああああああ!!」
「っきゃああああ…!!」

壁への激突、カプセルの破片が体に食い込みます。
「…!! やよい…!?」

やよいはぐったりと倒れたまま。
「やよいちゃん!!」
「やよい君」
「やよいーーー!!」

…やよいは目を開けたまま倒れていました。…息もせず。…全身が傷つきながら。




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