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チラシの裏 3枚目

811サガフロンティア×アイマス 第二十九話 1/3:2009/11/07(土) 03:01:15 ID:MwfAj4L60
「……じゃあ、私からもたまにはわがまま言っていいかな…やよいちゃん」
その言葉は突然でした。
「雪歩さん、どうしたんですか?」

「次はP765さんの用事だよね。
 それなら…ちょっと…春香様と一緒にいていいかな?」

シンロウでは大して強いモンスターはいないとされる。
危険度は低いはず。


春香たちはドゥヴァンへ。
「…どうしたの」
「こうやって二人きりでリージョンシップに乗るのって、久しぶりだなって思いまして」

ゴウンゴウンと音を立てる安物のリージョンシップの中で。
目を細め、春香の肩に頭をもたげ、幸せに浸る雪歩。


「……あったかい」
「…雪歩は冷たいね」

「…やよいちゃん達と離れたことですか?」
「いや、体温のことなんだけどな…」


「…大好きですよ、春香様」
手と手を重ね、人目をはばからずいちゃつこうとする雪歩。
春香は気が気ではありませんでした。



「ドゥヴァンに着いたら、何しましょうか
 春香様はどんな占いがお好きですか… 骨占い?植物占い?手相占いですか…?」
「……雪歩。」

「……。」
「雪歩…何だか普通の女の子になってきたね」
「…幻滅、なさっちゃいましたか」

「嬉しい… …嬉しいよ …雪歩。 …でも」




ドゥヴァンへ到着。
雪歩は春香の手を引っ張り、まず占い屋へ急ぎました。

ドゥヴァンに溢れる色々な占いで二人のこれからを占います。
結果は様々。それぞれの結果ごとに一喜一憂。
肩を寄せ合いながら、ずっと二人は幸せそうにしていました。


いつかのように、紅葉舞い散る美しい場所へたどり着きました。
京ではありません。ドゥヴァン神社。

「…長い階段だねー」
「春香様、いつかのようにやってみせてくれませんか?その駒ラビの前で!
 レポーターの真似…あれ、凄くかわいかったんですよ…」
「かわいいって…!?雪歩、いつから私にそんなことを…」


春香をじっと眺める雪歩。
目の前の人が、いとしくていとしくてたまらない。
何回言葉を交わしても、何回頬を撫でても、何回手を繋いでも、何回唇を合わせても、
何回体を重ねても…足りない。全く満たされない気持ち。
もっともっと、無限に何かを求める気持ち。


どうして、自分はこの方を好きになったのか。
全てを魅了する歌田音の寵姫、白百合姫にかけられた黒き呪いの愛は
いつの間にか消え去っていたのでした。


或いは、歌田音の娘である春香を好きになった自分は
まだ呪いの愛の中にあるのではないか?

…目の前で恥ずかしげにレポーターの真似をする春香を見ると
そんなことはどうでもよくなってしまいました。




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