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チラシの裏 3枚目
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「私は10年前、シュライクで人間として生活を送っていました。
けれど……ある日、自転車で菊地さんちにお使いに行く途中…
「…馬車に轢かれたんです。妖魔の王、歌田音の馬車に。」
「私は全身を打って、轢かれて…酷い死に方だったって言います。
でもその時、馬車が揺れて歌田音がケガを負ったとかで……」
「馬車から降りて私の死体を切り裂こうとした時に、血が私の死体に落ちたそうなんです。
…私の血と歌田音の血…二つが混ざって、私は……
妖魔と人間の混血でもあり得ない、世の中にたった一人の『半人半妖』になったって」
「私の死は大量の出血からのDNA鑑定で出されたって言います。
歌田音は私を自分の城、ファシナトゥールの針の城に持ち帰り… 起きる日まで眠らせていたらしいです。」
「それで…起きるまでが10年、か …重いわね」
「起きた後も歌田音の部下、軽口に後ろから刺されて…死ねなくて。
…その時に知ったんです。自分の血が紫になったこと。」
律子と千早はお互いを見つめます。
「…人間の血は赤いですね」
「…妖魔の血は青いわね…」
「歌田音は…世にも珍しい存在として、重宝するつもりだったみたいです」
「それから、歌田音の後継者になるべく様々な修行をさせられて
時には、優しい…歌田音に捕まり妖魔にされ結婚させられた100人の女性の一人だった
私と見た目の歳の変わらぬ雪歩に…優しくしてもらったりしながら …私は、そんな日々を耐えていました」
「でも、…雪歩が……そんな優しい雪歩が可愛くて…可愛くて仕方なくて……
…そしてファシナトゥールの日々が…嫌で嫌で……またシュライクで暮らしたくて!!
…私、ファシナトゥールを…薔薇と、血と、闇と、怪しい光の支配するあの場所を
逃げ出したんです…雪歩の手を引っ張って。」
「色んなところにいって、色んなものを一緒に食べました。
…幸せだった。…けれど」
そうして、済王陵へ行ったあの日に繋がるのでした。
「シュライクに戻って知ってしまったんです…自分が10年前に死んだ人間だってこと。
化け物だってこと。…私には雪歩しかいないってこと。
…そんな所に軽口は部下を従えて3度私を連れ戻そうとしました。
私はその全員を倒して。…それで、油断してました。
…雪歩を護りきった気に、なっていた。」
「クーロンの裏通りの宿で雪歩を寝かせて、買い物をしてて…」
「戻ってきたらそのときには…。 …宿屋の主人に幻魔を突きつけたら、
トリニティのお偉いさんに売りさばいたと」
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