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チラシの裏 3枚目
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「わぁーーー…!!」
やよいが時空の穴に落ちた先は、古めかしいながらも賑やかな町並みでした。
やよいの正面には酒場。中からは賑やかな話し声や、華やかな音楽が聞こえます。
「何かな何かなー?」
入ってみるとそこにはお酒を楽しむ沢山の人々に、
ステージの上で派手なパフォーマンスと共に演奏する…
メカのドラムに、モンスターのサックスに、ヒューマンの指揮に、妖魔のギターの、
ヘンテコで、素敵な構成のバンド。
酒場の隅でお酒を飲んでいる一人の女の子をやよいは見つけます…いや。
よく見るとそれはお酒ではなくジュース。未成年のようです。
「お姉さん!どちらから来たんですかー?」
黒く長い、後ろでまとめられたポニーテールの髪に色黒の肌。
気づいた女の子は振り返る。
「んー、ちょっと田舎から出てきて、アイドルになるため就職活動中さー
スクラップの酒場でー変な女の子に出会ったー♪」
「わぁーーお!すっごいですー!」
「だろー!自分は響!よろしくなー」
「あ…そうだ!指輪について何か知りませんか?」
「んー、指輪?ちょっと自分よく解らないぞー。どうしたんだ?」
やよいは覚えている範囲でちょっと響に説明しました。
「ピヨ様。どうしてロープを鉄パイプで断ち切れたのですか?
物理的にそんなことは有り得ないはずです、理由としては…」
「ああー、もうそういうことはいいから!今は飲みましょ!」
反対側のテーブルには古めかしいデザインのメカと、酔っ払いのお姉さん。
「あ!」
やよいはとてとてと二人に駆け寄ります。
「あの!指輪について何か知りませんか!」
「指輪…主にヒューマンや妖魔用に対象として作られる装飾具の一つ。
金属の輪に宝石類をはめ込み作られる。」
「わぁーー!物知りなんですね!」
「んー。飲みすぎたかな…酒場にいないはずのちっちゃい女の子に犬の耳と尻尾が見える…」
「すーいません!」
「うーー…頭痛くなってきた…」
「…大丈夫ですかピヨ様」
酔っ払いのお姉さんは酔いつぶれてしまいました。
「うぅ…」
「私は当時間の情報には乏しいので
情報収集ならば他を当たられるとよろしいのでは」
「……? は、はい!そうしてみますー!」
酒場をまた、やよいは走り回る。
「……ちゃん、どうして死んじゃったのかしら」
酒場に溢れる音楽にかき消される小さな声で悲しげに
ちびちびと飲んでいるのは、そそり立つ頭の毛が目立つ、
チャイナドレスの似合う綺麗な女性。
「あのっ!すみません!」
「…あらー?」
「指輪について何か知りませんかー?」
やよいはその女性に話しかけます。
その出会いがこの旅における最も重要な出会いとなるとは
お互い知るはずもありませんでした。
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