レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
チラシの裏 3枚目
-
「やぁやぁお見事」
突然前のほうから声がしました。
見ると、そこには耳のとがった小男が、やたら大きな魚のようなものと一緒にたたずんでいました。
「こんな時になんだけど、何か買っていかないかい? そっちのお姉さんには水着もあるよ」
「み、水着!?」
律子さんは露骨に嫌そうな顔をして見せます。
「こんなところまで来て商売かパップン? 盗品故買屋なんてやめろと何回言ったら…」
ウサギも不快そうな顔でそう言いました。
「何だか分からないけど、この人は悪い人なの?」
「ええ、盗んだものを人に売りさばくケチなコソドロですよ」
「コソドロとは失礼だなぁ、今日はこんなものを持って来てあげたのに」
パップンと呼ばれた、その小男が見せたものとは…
「「鏡!!」」
「ほう、やっぱりこれは凄い価値があるものなんだねぇ」
ケタケタ笑いながら、パップンはその手にした鏡をひらひらと見せびらかしています。
「その鏡渡してもらうぞ!」
「やだね、100万ゴールド出すなら考えてもいいけどな」
「どうせどれもこれも盗んだものだろう、渡さないなら殺してでも奪い取る!」
珍しく怒気を含んだウサギの言葉に、
「おーこわいこわい、だったらこっちも本気でいくからねー」
そばにあった魚のようなものにパップンが乗り込むと、それは大きな音を立てて振動し始め、やがて少し
浮き上がりました。
そして後ろに下がったかと思うと、そのままやよいたちの方に突撃して来るではありませんか。
「わぁぁぁぁっ!?」
「はっはっは、レイドックとか言ったっけ、コイツはいいぜー」
魚の頭の部分… ちょうど飛行機で言うとコクピットでしょうか、そこに乗り込んだパップンの高笑い。
一方のやよいたちは逃げ回るばかり…
…ではありませんでした。
「なんだ、けっこう単純な動きしかしないのね、それって」
律子さんが冷静に、パップンに向かってそう言いました。
「な、なんだと?」
「どうせそれも盗品なもんだから、自分では満足に操縦もできないと見た」
「う、うるさい!」
そう、それは見事なまでに正解でした。
律子の言葉に腹を立てたパップンはますますスピードを上げてやよいたちに向かってきます。
しかしすでに怒りで冷静さを失った操縦士のこと、その動きはますますワンパターンになるばかり。
ウサギにもやよいにも、そして律子にも楽々と避けることが出来ました。
「へっへー、こっちですよ〜」
「こ、このやろー!!」
「やよい、あの尾びれの部分とかどうにかできない?」
「しっぽですね、分かりました!」
やよいはレイドックの突撃を横にひょいとかわし、尾びれにシャボン玉をぶつけました。
数回繰り返すとあっさり尾びれは壊れて外れてしまい、レイドックの動きが段々遅くなって行きます。
「今度は背びれ」
バランスを崩してまっすぐ飛べなくなり、
「最後は頭ね」
前につんのめって、そのままひっくり返って大破してしまいました。
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板