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チラシの裏 3枚目
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「分かったよ」
そう声がしたかと思うと、真美ちゃんが後ろから歩いてくるのに気が付きました。
「真美!」
「危ないから下がってて」
やよいと亜美ちゃんはそう言いますが、
「…真美だって、黙って見ていられないもん…」
半ばふらつきながらも、真美ちゃんはやよいたちのほうに歩いてきました。
「それって、本物はどれか一つで、あとは幻、って言うか、うそっぱちなんだよね、おばちゃん」
真美ちゃんの言葉に、一瞬トリプルヘッズの顔がゆがんだ気がしました。 …一体だけ。
「どうやら図星のようだねー、真ん中の人」
それを真美ちゃんが言い終わるや否や、亜美ちゃんとやよいは真ん中のトリプルヘッズにすかさず攻撃を。
トリプルヘッズは姿を消そうとしますが間に合わず、二人の攻撃をまともに受けてしまいます。
「くっ…」
再び別の場所に姿を現した三体。
「子供騙しな手に引っ掛かってしまったが、次はそうはいかんぞ」
自信たっぷりにトリプルヘッズは言いますが、
「今度は左だよ」
「ヤキニクマンチョーップ!」
「真ん中」
「シャボン玉ー!」
後ろから真美ちゃんの的確な指示が次から次へと。
亜美ちゃんとやよいの攻撃が見事に当たっていきます。
「な、なぜだ…」
すでに額の宝石が割れて無くなってしまったトリプルヘッズが、苦しそうな声でそう言います。
「幽霊とかって、写真に写らないんだよね…」
そう言って真美ちゃんがみんなに見せたのは…
「携帯電話!?」
「な、何だそれは?」
「これを使うと、本物だけが画面に写るってわけ。前にテレビでやってたんだ、シンデレラ写真だっけ?」
真美ちゃんは得意げにそう言いました。
「心霊写真ですね…」
ウサギがボソッと一言。
「そう、それ。幻とか幽霊とかは写真にも普通は写らないんだ、もちろん携帯の画面にも」
「ば、馬鹿な…」
すでに消えることも出来なくなったトリプルヘッズの、それが最後の一言でした。
「とどめは…」
「「これだー!!」」
やよいと亜美ちゃんと、そして真美ちゃんの三人の攻撃の前に、トリプルヘッズは泡となって消えて
いきました。
しかし… そのまま真美ちゃんは床にばったりと倒れ込んでしまいます。
「真美!」
「しっかり!」
やよいたちが真美ちゃんのところに駆け寄りました。
「んっふー、真美も役に立ったよね…」
息も絶え絶えの真美ちゃんは、それでもそんなことを言って笑顔を作って見せます。
「うん、だから…」
しゃべらないで、そう言おうとしたその時。
どこからとも無く光が差し込んで来るのに、みんなは気が付きました。
「これって…」
「女王の魔力が無くなったおかげでしょう…」
真っ暗な空から差し込んでくる光は見ているうちにその範囲を広げ、やがてこの世界全体を覆うほどに。
魔物たちが消えていき、代わりにここの世界にもともと住んでいた人たちの姿が次から次へと…。
そして真美ちゃんも…。
「ん… あ、あれ、なんかどんどんパワーが溜まっていく感じ…」
みるみるうちに顔色が良くなっていきます。
「すっごーい!」
「真美、もう大丈夫ですね」
「うん!」
立ち上がって大きくジャンプをして見せました。
「亜美、真美、本当にありがとうございました」
ウサギは改めてお礼を二人に言います。
「んっふっふー、どういたしましてだよ」
「スーパーヒロインには愛が無くちゃいけないんだよ、もちろんやよいっちもそうだけどね」
「てへっ… そうかな」
ちょっと恥ずかしそうなやよい。
手を振りながら、亜美ちゃんたちとやよいはお別れをしました。
そして、またウサギと一緒にやよいも鏡の中へ飛び込んでいきます。
「でもさぁ亜美、あのトリプルヘッズってどっかで見たような気がするよね」
「真美もそう思う? うん、誰かは思い出せないんだけどなー…」
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