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チラシの裏 3枚目

661俺的アレンジの入ったロックマンゼロ4 二十三話 前半:2009/09/15(火) 02:16:47 ID:y4ImMe0g0
その激しい爆発は、ラグナロク最上階全てを吹き飛ばした。
全てのチップがその衝撃で破壊され…彼は元の紅色のボディへと戻っていた。


バイルのいた場所には巨大な穴。
吹きさらしのその場所に…ゼロは一人居た。
しかし…
「!! …どういう、ことだ… 落下が止まらない…!?」

ラグナロクはいよいよ地球へ近づいていた。
世界の破滅がカウントダウンを始める。
ラグナロクは停止しない。それはつまり…
「クヒャーーーハッハッハ!!ラグナロクはもう誰にも止められん!」
ラグナロクコアの破壊が不完全だということ。

「死ねん… この程度では死ねんのだぁぁ!!」
再生の利き、優れた性能を持ち、自由を掲げる機械人形が憎かった。
何も自分から動きもせず、正義を振りかざす無能な人間が憎かった。

「……バイル!」
崩れ、だんだんと地球の重力に引かれつつあるラグナロクの中で…
ゼロは決断の時を迫られる…

…否。彼はもう、
「ゼロ、もう無理よ!! これ以上は、転送が効かない…戻れなくなってしまうわ!!」

決断していた。
「…まだ、手はある …バイルを…ラグナロクコアを完全に破壊すれば、
 ラグナロクは分解され、大気圏で燃え尽きるはずだ」

大気圏で燃え尽きる。そうなれば万々歳であろう。
だが…それがラグナロクだけならばの話だ。
…そんなわけは、なかった。
「でもゼロ!そんなことしたら、あなたは!!」
それを行って尚帰還する時間などもはやない。

バイルは狂気に顔を歪ませ、啖呵をきる。
「ほう…!? ゼロ、貴様に出来るのかね!?」


『もう許さないぞ、ワイリー!』

同じく、一人の少年ロボットがかつて、一人の科学者を追い詰めたとき。
彼は一つの言葉で、思いとどまらざるをえなかった。
『う、撃つのか…? 人間のワシを… ロボットの…お前が…!』
そして歴史は巡る。

人間と、ロボット。
「レプリロイドの英雄であるお前が!!」

二つの命の間を隔てていた一つの壁。
「人間達にとっての正義の味方であるお前が!!」

それが今…世界を破壊するために生まれてきたロボットにより…
「守るべきこの、人間であるワシを!!」

破壊されようとしていた。
「殺せるというのかああああああああああああああ!!」


バイルの咆哮を合図に、無数のチューブが伸び、バイルの『人体』に『接続』されてゆく。
血飛沫をあげて刺さり、それを上回る速度で再生…結合のプロセスを踏む。
グサリ、グチャリ、ドスリ。痛み、苦しみ、憎しみ、怒り。
音が音と混じり合い、一つのおぞましい音楽を奏でてゆく。
そんな音の塊の中で……一つの存在が完成する。


「俺は正義の味方でもなければ…」
無限に広がる星空の元、蒼き星を背にし…

「自分を英雄と名乗った覚えもない」
戦士は、最後の攻撃の時を迎えていた。

「俺はただ、信じる者のために戦ってきた。」
合間見えるは、人間と機械の業を一身に受けた一人の生命の成れの果て…
巨大な機械にコードの触手と硬質化した角を持ち、核に老人の頭をすえつけた怪物。

「俺は悩まない」
目を閉じ、精神を統一する。友から『ロックマン』の任を任された時の言葉とともに。


「目の前に敵が現れたのならば…」
そして顔をあげ、刃を構え…



克目し振り上げる。
「叩き斬る、までだ!!」




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