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チラシの裏 3枚目
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「人間…だと!?」
全身が機械になったその姿。
彼自身、そんな姿になるとは思いはしなかっただろう。あの頃は。
100年以上前、ハンターベースにて…
一人の少年があのとき、蒼き英雄と初めて顔をあわせた。
緑の生い茂る、リフレッシュフロア。
僅かな自然を愛する彼は一人の少年だった。
『……レプリロイドだからいいけど、
人間にこんなことしたら危険だよ、覚えておいてくれ。』
『やだなぁ。ここにレプリロイド以外がいるわけないでしょ。…僕以外。』
『………人間?』
『ああ、そうだとも 僕は』
「そう!ワシは人間だ!!
お前達レプリロイドを作った創造主、人間さまなのだよ!」
彼の得意分野はレプリロイドの再生、改造、操作。
それらを自在にこなす彼にとって、機械の命は…
『…まぁ。機械人形の頭では理解できないんだろうね』
それらの効かぬ人間と比するまでもなく、軽いものでもあった。
「…どういうことだ」
『………ハンターはこの子には頭が上がらないよ。
この子はユーラシア事件で祖母や祖父を失い、
…後遺症で、家族をみんな失った。けど…協力をしてくれるって言うんだ』
そう、彼は結果を急いだのだ。手段を選ばなかったのだ。
「ダークエルフによる支配と、イレギュラーの抹殺…」
『仕方ないよ人間も人間だから。
君達レプリロイドは確かに優秀だよ。でもそのレプリロイドに全てを任せ
今や地下に篭って出てこない…。』
「後に妖精戦争と呼ばれる戦争を起こしたワシは、当時の人間どもの手で、
戦争の後にある『改造』を施された…」
『こうやって、言ってるばかりじゃ何も始まらない。
だからさ。僕も出来ることがあれば何でもやるつもりだ。方法なんて選んでられないだろ?』
彼はそう…結果を急ぎすぎたのだ。
長く長く時間をかけることなど、最早時代は許さなかったのかもしれない。
しかし失ったものはあまりに大きすぎた。
「奴らはワシの体を、この驚異的な再生能力を持ったこのアーマーに閉じ込め…」
『それで、この計画が無事に終わったら今度は僕ら人間を宇宙に放り出す? ハッ…なーにを考えておるのやら。』
「歴史の暗部を示す不都合な資料とともに、ワシを宇宙に追放したのだよ!!!」
宇宙開発の末の宇宙進出などではない。最早そんな技術も残されてはいなかったのだ。
そう、皮肉にも宇宙に放り出されたのは彼だけだった。
「これが何を意味するか、分かるかね…!?
ワシの体が老いて朽ちるとこのアーマーがすぐに再生させる…」
『僕ら人間は、今まで誰かさんのおかげで、ずっと地下に避難していて…
どこかくすんだ明るさの中、太陽光も、川も、海も、森もまともにない暗い地下世界で生きてきたんだ
どんどん死者が増えて、腐って土に同化していくのを見守りながらね。』
『こうして極少数の人間がこうやって地上にやっと、やってこられたんだ。どういう気持ちだと思う…?』
待っていたのは孤独を加えたその苦しみだった。
「戦争の後の…自然も、光も、何もない世界で……
奴らはワシに、永遠に生き続ける呪いをかけたのだよ!!」
バイルは腐り果てた人間と、能のないレプリロイドたちに飽き飽きしていた。
「正義だとぉ!?自由だとぉ!?下らんっ…、じぃぃっつに下らん!!!」
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