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チラシの裏 3枚目
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「ここが転送回線の中か…」
光の粒子の渦の中からゼロは現れる。
自分の体はいつもと変わっているようには見えない。
だが…周囲の風景が全く違う。光の粒子が漂う空間、輝く板で構成された床、
レーザーのようなものが行き交い、何かを伝達しているように見える。
輝く道がどこまでも繋がり続け、
遠い遠い果ての果てまで、光の支配するどこまでも蒼い空間。
宙に浮くヘキサゴンパネルに描かれた文字はX、Z、Ω…。何かを意味しているように思える。
「確かにサイバー空間に似ているな」
転送回線内部。地上とラグナロクとを繋ぐ道…広大な広大な…情報の海だ。
メットールたちを氷月刃で蹴散らして潜ると、ネオアルカディアに以前あったようなトラップを発見する。
電撃の棒を出して回転するというものだ。だがネオアルカディアにあったものと違うのは、
こちらは棒を出したまま回るのではなく、一定角度ごとに停止して電撃の棒を出すということ。
厄介ではあるがタイミングを掴めばなんということはない。
ダブルジャンプで飛び越えたり素早く通り抜けたりして先へ進むと…
「…!」
現れたのは光の街。どこまでもびっしりと、輝くビルのようなものが立ち並んでいる。
どこまでも、どこまでも…明滅を繰り返し、立体と平面の二つの状態を行き来した、騙し絵のような街。
そこに一体何があるのか?誰かが住んでいるのか?
…考える暇もない。彼は芋虫を破壊して進んでいく。
水晶のようなものがちりばめられた通路を潜ると…
大分先までやってきたことになるのだろうか?最早、そこには物体らしきものはない。
大小さまざまな光の粒が螺旋のようなうねりとなりゼロの向かう先へと続いてゆく世界。
そこにまとまった情報はなく、こまごまとした光がある程度の規則にしたがって続いているだけ。
だんだんと単純な模様へと分解されていっているのだ。
渦、都市、結晶、螺旋。
それが示すのは一体…何か。
足場も少なくなってくる。
メカニロイドたちのデータを破壊しながら
僅かに存在するデータを伝って、何とか進んでいくのがせいぜい。
どうにかして宇宙のラグナロクまでたどり着けるか…?
最深部には何もなかった。
細く短い二本の棒が上下に別れ宙に浮くのみ。
背後には真っ暗なブラックホール。情報の海の終着点…ラグナロクなのだろうか。
それとも、ラグナロクへ着けないものが放り込まれる、宇宙の抱える無限の闇なのだろうか。
「ラグナロクのプロテクトよ!それを破壊して!」
よく見るとそこには真ん丸い光の固まりが存在していた。
ラグナロクの強固なプロテクト、サイボール。
頼りない二本の棒だけを頼りに、情報の闇の中で戦いを始める。
サイボールは二本の棒の周りを8の字に動く。触れれば恐らく分解されるのだろう。
ゼロはゼロナックルで棒を掴み、登り、また降りてと素早く行動しその攻撃を回避する。
「次は何で来る…?」
斜め四方にビットを出現させ、それらが電撃でゼロを取り囲む。
だが…特にこれといって何をするわけでもない。
…だが本当の攻撃はその次だった。敵は4つのビットから、棒に対し平行にビームを放ってきたのだ。
上下のビットの中央に位置する場所からはサイボール自身がビームを放つ。
短い間隔で3つの高さから放たれるビームを器用に回避していかなくてはならない。
「…面倒な攻撃だ」
攻撃の隙は少ない。バスターショットを一撃一撃当てながら上へ下へと昇降を繰り返し回避。
次なる攻撃へ備える。
今度はまた8の字浮遊。だが先ほどとは比べ物にならないスピードでのものだ。
どうやらプロテクトが警戒レベルを上げたようだ。
「…あともう少しだな」
サイボールは突然4つに分解し、ぐるりぐるりと回り始めた。
ゼロを分解し取り込む攻撃なのだろう。
ゼロを4つに分かれたボディで追う。
だが高いところに入ればどうということはない。とっさに上の棒へ登り、飛び越える。
再構成した所へ…バーニングショットを挟み込み最後の一撃。
内部に撃ち込まれた炸裂弾により再合成に失敗、内部から勢いよく破裂し
ラグナロクのプロテクトは解除された。
そしてゼロは…棒から飛び降りる。
光の流れに身を任せる。
…そして、自然と…自然と、彼の体は最終決戦の場所へと流れ着いた。
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