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チラシの裏 3枚目
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速めの速度でエックスの方向へ突進してくるクワンガー。
だがエックスやゼロのそれと比べ微妙に遅い。
冷静にバスターを構え、クワンガーへと走り、撃つ…だが。
「消えた…!」
「こちらですよ」
気がつくと背後にいた。
「食らいなさい!」
彼の得意技、頭のV字パーツをブーメラン化し低速で飛ばすブーメランカッター。
それ自体の回避は簡単…のはずだったのだが。
「フンッ!」
クワンガーもまたエックスへ近づく。
微妙な速度差には慣れることは難しい。その上先ほどのようなテレポートも持ち合わせている。
どの動作にしても速い部類に入るエックスのような者には見極めづらい戦法。
「…そこだ!」
「クッ…」
バスターの衝撃により僅かに後退する。
だがクワンガーが移動してきたのは至近距離。
そこから近づけば…どうなるか。
「はぁあ!」
「うっ………がはっ!」
その瞬間、カッターで体を挟み、そのままその細身からは想像もつかない力で
天井上へ放り投げたのだ。
そしてエックスはそのまま床へと重力によりたたきつけられる。
「グッ…う…うう…まだまだ!」
バスターは当たる。そう能力的に強い訳ではない。
だが…2度、3度と投げ続けた。
…力が残っていない。次投げられたら恐らくエックスの体は持たない。
「まだ…だ…!」
「エックス!跳べ!奴は空中での戦いを不得意としている!」
ゼロからの通信だった。
クワンガーが特意とするのは投げ。その手は空中では使用できず、
またブーメランを見切ることも容易い。
地上戦では追い詰められがちだが、高いジャンプ力を活かし戦えば…
だが。
「………けど、そうしたら…」
「イレギュラーであるクワンガーを生き延びさせるため…
お前は死ぬつもりか!」
…迷っては居られない。後一発…あと一発でクワンガーが諦めてくれれば。
エックスは大きく跳び、クワンガーを飛び越え、一撃を放つ。
「くっ…!」
「もう諦めるんだ!」
「解っている筈だ、私は君達の可能性を見てみたいと!」
「弟の気持ちを無視するつもりか!」
通じる相手ではなかった。クワンガーは壁へエックスを追い込もうとする。
そんなクワンガーの動きより何より、クワンガーの弟との約束が彼を何より追い詰めていた。
けど…負けられないのだ。
エックスは壁に足をかける。
そしてダッシュの力でその壁を力いっぱい蹴る。
そして部屋の中を大きく飛び…
着地と同時に身体を捻り…
渾身の一撃を叩き込んだ。
「流石だ………!」
「………まだ言葉は話せるな クワンガー…ハンターベースへ戻るんだ」
「…エックス。貴方はやはり只者ではなかったようだ。私に出来ることはシグマ隊長の下へ導くことのみ。
…海です。…我々のアジトは…海に沈んでいる。そこを調査させなさい…」
「クワンガー、いい加減弟の言葉に耳を傾けろ!」
「それでは…さらばです」
「クワンガーーーーー!!」
そして彼の体は炎に包まれ…消滅した。
「……」
エックスはただ、黙ってその場を立ち去ることしか出来なかった。
「エックス…今日は取り敢えず休みなさい」
「…ホラ御覧なさい? ハンターって言うのはネ…やっぱりこういうモンなのヨ」
「…………………」
「…お兄さんの事は仕方ないものと諦めなさい。
ま…ワタシもきっと同じ立場にこれからなるんでしょうケド…」
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