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チラシの裏 3枚目
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十字のポーズ、鎧をまとう変身、黒き花、目玉のエネルギー、倒れた姿、レプリロイドだけの世界、そして最期に心の中にあったもの。
……何かがゼロの心をかき乱す。…記憶が… 魂にある何かが。
「………彼女は昔から、ダークエルフと呼ばれていたわけではない」
エックスが降りてきた。
「…彼女はかつて、世界を救うために生まれてきた」
「その時は別の名前で呼ばれていた」
遠まわしな、もったいぶるようなエックスの言葉。…ゼロの心が更にじらされる。
「…だけど」
いや。そもそもダークエルフはいつから存在していたというのか。
「…彼女の力が、世界を滅ぼしかけたその時から……」
アンドリュー爺さんから聞いた話では、ヤコブ計画の中心人物、
ルミネとの戦いの物語で終わっていた。
「彼女の名前は、『ダークエルフ』と呼ばれるようになったんだ」
そんな名前は、出てきていない。
「…そう、『ドクターバイル』に呪いをかけられた…その時からね」
その名前を、ゼロは忘れない。忘れたとしても、後に忘れられなくなる名前となっていくのだが。
エックスは去る。
「…シエル」
「あ、ああ…聞き覚えがあるわ。ドクターバイルは、確か…戦争を起こした科学者レプリロイドのことね」
「…それもいいが、それより聞きたいことがある」
ゼロの心に生じた、明らかな焦り。
「……今はいつだ」
「…えっ」
それは何か、不安に駆られるように、何かを求めるように、急かすように。
「ネオアルカディアが出来てから100年か?
イレギュラー戦争が始まったときから100年か?
イレギュラー戦争が終わってからの100年か?
俺が封印されてからの100年か?
ダークエルフが封印されてからの100年か?」
『100年』…
前世紀という言葉で覆い隠され、丸められ捨てられてきたあらゆる事柄。
「俺が眠ってから一体何があった?」
「ルミネという、そりゃあべらぼうに強いイレギュラーを倒した後にな…
…ゼロっていうお前さんと同じ名前の英雄は、カプセルの中に入ったんじゃ…」
アンドリューの話。
…聞きたいのはその後だった。
「…今は…何があってから100年なんだ …俺が眠ってから何があった!」
シエルは…言葉に詰まる。
自分が、ネオアルカディアから与えられた表層の情報しか持って居なかったことに。
ゼロに…どこか、何かを思い出すだろうと期待して、自分は何もしていなかったことに。
そのゼロに、今…何も知らない自分が、情報を求められていることに。
…唇が、震える。
「………今は」
戦いは終わらなかった。
100年の言葉の前に捨てられてきた、歴史の闇に葬られた空白の期間。
世界が抱えた、忘れられぬ痛み、悲しみが…… 彼らに、牙を剥こうとしていた。
そして始まるのだ。未来をかけた、過去との戦いが。
「今は、『妖精戦争』が終わってから100年後の時代よ」
「クーックックック…ダークエルフが目覚めたようだぞ
会いたいだろう… お前にも、動いてもらわねばならんな…
『オメガ』…」
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