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チラシの裏 3枚目
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だが………エイリアの表情は暗い。
…………まさか。
「…遅かった……! …もうユーラシアは重力に引き寄せられてる!」
……それから暫くして…
無数の巨大な破片が地球に降り注いだ。
アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、太平洋、大西洋、オーストラリア、南極、北極。
…地球の全てに……拡散された破片は考えられない速度で急接近。
………炎の雨が降り注いだ。
空を貫き、大地を裂く。町が廃墟と化し、森は焼かれ、山は形を変え、海は暴れる。
…地球上からその日、いくつの生命が死を迎えたのだろう。
何千…?何万…?いや。
…何十億もの人間やレプリロイドの命が、その日……失われていったのである。
動物、植物などを含めればその数は…膨大な物だった。
何も言えない。…言葉が出ない。
…何のために、シグマはこんな事をしたのであろうか。
「……そうだ、ゼロは!」
…ユーラシアがそのまま直撃していたらきっとそれ以上の惨事だったに違いあるまい。
失われていった沢山の命を考えると、だからよかった、などと言う気にはとてもなれないが。
だがシグマウイルスは地球上から消えてなくなった。
…流石にもうこれ以上の惨事は引き起こされないであろう。
「………信号があるわ。生きてる…」
「行こう、ゼロを助けにいかなきゃ!」
ケイン博士がカウンターハンターに盗まれた、コントロールチップ。
これを抜き取られ、プロテクトをも施されていた彼は…
ずっと、一介のハンターで居られるはずだった。
だが…VAVAからエックスを庇い自爆した時にそれは破られた。
ビームサーベルを携え蘇り…悲しみを背負い、戦う意味を見失った。
そうして彼へと…いずれ訪れる日はとうとう足音を響かせてきた。
…覚醒の日だ。
痛みが感じられない…瞼が開かない。
…暖かさと、土の匂い、そして手の冷たさだけが感じられる。
…体を起こす。
暖かな感触はレプリロイドの血…オイル。
それに引火した炎が、辺りを包んでいた。
燃え盛る炎を彩るは沢山の血。
翼がばきばきと折れたイーグリード、腹に穴の開いたVAVA、尾の千切れたヒャクレッガー、
下半身の潰されたホーネック、四肢を断ち切られたスパイダス、粉々に砕け散ったジェネラル、
顔がグシャリと潰れたカーネル、以前戦ったときの様に脳が露出したシグマ、眼球に穴の開いたエックス。
…解らない。そこは…無数の死体の山だった。
……自分の左腕に冷たい手が重ねられているのが解る。
顔を動かすと傍らには、アイリスの死体。
幼く可愛らしい顔は笑顔のまま焦点の合わない目をしており…
豊かな胸の間にはゼットセイバーが突き刺さり、貫いている。
…戦いの果てに待っていた光景が…これだ。
自分は一体何のために戦っていたのか。
こんな光景を見るために、ずっと戦ってきたというのか。
「…ゼロ。 起きるのじゃ、ゼロ。
忘れたのか…?お前が戦うその意味を。起きるのじゃ…目覚めるのじゃ、
我が…最高傑作よ。」
炎に照らされ、ゼロに手を差し伸べる老人の姿。
「お前が戦うべき相手がいるはずじゃ…」
老人の視線の先を追うとそこには黒きゼロ。
「そう、一人は目覚めようとしないお前自身。もう一人は…」
その背後にいたのは…。
「ゼロ!!」
…エックスの声が聞こえ、ゼロは目を覚ました。
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