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チラシの裏 3枚目
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「避けてみせてくれ!」
最深部でエックスを出迎えたのは水族館館長タイダル・マッコイーン。
彼との戦いは終局に差し掛かっていた。
彼が持つ技・水の力を操るジェルシェイバーの応用。
巨大な氷を口の中で一瞬にして作り出し勢いよく吐き出す。
その勢いも重量も凄まじい。一度当たってしまえば、壁際まで一気に押しつぶされ、
イレギュラー処刑用に設置された針の餌食となる。
だが反面、ジェルシェイバー自体の殺傷力は極めて低く、
エックスのフォースアーマーはおろか、ノーマルボディを損傷するにも到底至らない。
針の餌食にすれば一撃。そうでなければ一つの傷も負わせることも出来ず敗れる。
彼はそれを難なく潜り抜けるエックスの力を見たかったのだ。
「いい動きをしてくれるなぁ!」
ゼロの前に現れた、目に大きな傷をつけた兵器ブローカーのクレッセント・グリズリー。
ゼロとの過去の交戦での傷がうずくと、ウイルスに冒され死ぬ前に戦いを挑む。
右腕のドリルを使い、穴から穴へ。
爪でなぎ払うべく大きく腕を動かす。ドリルを突き出す…そういった隠れての戦法が破られたグリズリーは
爪を素早く振り、三日月型の衝撃波でゼロを追い詰めようとする。
クレセントショット。美しい弧の形をしたそれは部屋の向こう側へと真っ直ぐに飛び、壁に大きな傷をつける。
イレギュラーハンター、レプリフォース。
彼らの中の上位数パーセントに匹敵する実力者は世界にまだまだいたのだ。
しかし、エックス、ゼロの両名とも…最早彼らは敵ではなかった。
「大分腕をあげたようだな」
グリズリーの傷にもう一度剣を振り下ろす。
「食らえ!!」
ジェルシェイバーを貫通したプラズマチャージがマッコイーンを貫き、電撃がその体を包み込む。
それぞれの戦いの最後だった。
「…海水を確保するまで大分かかるんじゃないのかい」
「そうね…エックスは暫くそこで作業をしてて。ゼロを次のミッションに向かわせるから」
ユーラシア衝突まで…残り11時間。
「随分とクレイジーな作戦じゃないかい?シグマの旦那」
「自ら狂える者でなければ革命は起こせぬものだからな…」
「それも、そうかい。…ま、俺にとっちゃどっちでもいーんスけどね
旦那に歯向かい続けるバカな連中もいたモンですね…とうとう本気にさせちまった。
…さて。俺はちょっとハンターベースの皆さんにお手紙でもしたためますかね」
長い髪をなびかせた男は赤いバイザーを下げ、瓦礫から飛び降りた。
…それが数日前のことであった。
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