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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●
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「……福は内?」
豆を返す。一体これのどこがないすあいであと言うのだ。
「このやり取り一回で、鬼は外、福は内というやりとりが完成です。豆の量は、回数でカバーです」
「一応聞いておくが、何回やればいいんだ?」
「最低でも100回はこなす必要があります」
「帰ってください」
「いつでも家に来ていいって言ったのに……おにーさん、酷いです。悪魔です」
「ふみは将来悪女になって男を手玉にとりそうだな。今から怖いよ」
「だいじょぶです。大きくなっても、おにーさんだけを騙します。私を独り占めできて、おにーさんにっこり」
「光栄すぎて涙が出そうだ」
「そんなことより、豆まき再開です。ほら、おにーさん。鬼は外です」
再び豆が俺の手に乗せられた。それと一緒に、ふみが俺の手を両手でにぎにぎする。
「あ、いま鬼がおにーさんの中に入りました。節分ということで、外には鬼が溢れているようです」
「だから、嘘でもなんか怖いからそういうこと言わないで!」
「……えへへ。おにーさん」
「ん?」
「おかしな豆まきですね?」
「おまいが始めたんだろーが……」
「こんな豆まき、変です。……でも、なんだか、楽しいです」
「……そか。楽しいのが一番だな」
「あとはおにーさんが鬼に完全に侵食されたら完璧です」
「節分って鬼を追い出す行事じゃなかったっけ?」
「私とおにーさんの節分だと、こんな感じになっちゃうのです。ご愁傷様です、おにーさん」
「しょうがない。俺に鬼が入る代わりに、ふみに福を入れて中和してもらおう。つーわけで、福は内」
ふみと手を繋いだまま、福は内。
「じゃあ、中和してあげますので中和料として一億円ください」
「酷いマッチポンプを見た」
「ご愁傷様です、おにーさん」
そんな感じで、本来の節分とは程遠い豆まき握手合戦を行う俺達だった。
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